著者
佐々木 建昭 櫻井 鉄也 加古 富志雄 稲葉 大樹
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

近似イデアルに基づいて近似グレブナー基底の理論を構築し、部分終結式様の理論を作成して厳密用算法を浮動小数で実行する場合の不安定性を解明し、ブッフバーガー算法を安定化して近似グレブナー基底の構成算法を呈示した。微小摂動のため多変数多項式イデアルの次元が減少した系として近似特異系を定義し、次元を元に戻す操作として近似特異系の特異化の算法を考案し、近似特異型の悪条件代数方程式系の良条件化法を与えた。線形制御理論で近似無平方分解・有効浮動小数・近似因数分解の有用性を示した。モデルに基づく開発への利用を念頭に、パラメータ係数の疎な線形方程式系の誤差低減解法と系の特徴抽出法などを提案した。
著者
曽山 典子 神戸 和子 城和貴 加古 富志雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.67, pp.85-90, 1999-08-02

中間表現の研究は永い年月をかけて多くの研究者によって研究されてきた.中間表現の基本構成は共通の認識によって構築されているにもかかわらず,多くのコンパイラでは独自の中間表現を構築し,その実装に多くの時間を費やしている.近年,コンパイラ技術の融合を図るべく統一的中間表現が提案されているが,すでに開発されたコンパイラ技術との融合は困難である.本稿では,すでに実装された異なる中間表現を比較し,それらの相互変換の可能性を調べ,その結果,2つの異なる中間表現は実装上の細部では困難な部分もあるが,概ね可能であることがわかった.同時に各構造体の構成成分がおおよそ同じであることがわかった.Many researchers of parallelizing compilers have proposed various design and implementation schemes of intermediate representations (IRs) for the last several decades. The foundation of IRs seems to reach some common ideas, nevertheless they have actually spent much time to complete the foundation of IRs individually. Recently, the concept of universal IRs (UIRs) has been proposed for such general purpose schemes. According to the schemes, different IRs should be integrated even after their implementations, but it may be hard to obtain common UIRs practically. In this paper, we compare different IRs of two parallelizing compilers, then we show the possibility of the conversion of different IRs. As a result, we find that it is practically possible to convent different IRs except some implementation details of the IR data structures, and there are many similarities between different IRs.