著者
加納 信吾
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.263-268, 2021-06-01 (Released:2021-06-01)

グラントメトリクスは,論文によるビブリオメトリクスや特許によるパテントメトリクスに対し,助成金プロジェクトを分析単位とするメトリクスの総称である。近年,国内の主な助成金提供機関の助成金データベースが整備され,網羅的な助成金検索が可能となったことから,グラント情報を利用した,先端医療分野における新規製品の実用化レベルの時系列なトレンドの変化を分析するアプローチを紹介する。また,トレンド変化と製品の薬事審査ガイドラインの整備のタイミングとの関係についても分析し,Regulatory Horizon Scanningにおける定量的なアプローチとしてのグラントメトリクスの利用可能性についても検討する。
著者
加納 信吾
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
年次学術大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.32, pp.464-467, 2017-10-28

一般講演要旨
著者
加納 信吾 児玉 文雄 角南 篤 中野 壮陛 林 裕子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

先端医療分野において、イノベーション発生後の後発事象としての「イノベーションを利用するためのルールが組成されない状態(=レギュレーション・ギャップ)」の発生現象を説明するために、レギュレーションを組成できる限界である「レギュレーション・フロンティア」概念を導入し、この概念を用いてレギュレーション・ギャップを分析する一般的な分析フレームワークを構築した。この分析フレームワークを用いてDNAチップ診断薬の日米の事例分析を実施し、日米における規制組成過程の違い及び規制組成において実質的に規制当局とメーカーを媒介している境界組織の違いを分析し、米国ではFDA主導による統合型の規制組成過程が存在し、規制組成のための研究活動を実施しているのに対して、日本側では規制当局の機能が経済産業省・厚生労働省に分散していること、規制組成のための研究活動が脆弱であることを明らかにした。