著者
加藤 弓子 廣瀬 良文 釜井 孝浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.282, pp.13-18, 2007-10-18
参考文献数
12
被引用文献数
2

感情音声に特徴的な声質のうち,「激怒」や「明るく元気」といった力の入った発話スタイル中に局所的に見られる「荒れた力み声」(pressed harsh voice)に着目し,その出現位置について音韻,基本周波数,アクセント句内の位置等の言語情報との関係について検討した.その結果,当該モーラの子音および母音,アクセント句内のモーラ位置,アクセント位置,フレーズ内のモーラ位置が「荒れた力み声」の発生頻度に関与する可能性が示された.さらに,数量化II類を用いて音韻と言語情報より発話中の「荒れた力み声」の発生位置を予測し,音声合成時に特徴的声質を利用して感情表現を制御する可能性を検討した.
著者
松井 謙二 中藤 良久 水町 光徳 加藤 弓子
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

喉頭がんなどにより発声困難になった方々が用いる電気式人工喉頭に関して、まず、手首や指のわずかな動きで抑揚を制御できるインタフェースを開発し、次に、装置を小型軽量化して手で保持することなく首に安定して装着可能な構造の人工喉頭を試作した。これらの結果を用いて、トータルシステムのユーザー評価実験を行った結果、新しい発声支援装置として使用が可能と思われるとの良好な評価結果が得られ、装置の有効性が確認できた。