著者
入口 慎史 今井 徹 田中 昌代 田沼 道也 折井 孝男 加藤 敏明
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.137, no.9, pp.1117-1127, 2017 (Released:2017-09-01)
参考文献数
32

We conducted a meta-analysis to investigate the influence of antifungal spectrum on the effectiveness and adverse events of empirical antifungal therapy for febrile neutropenia. We searched PubMed and Cochrane Central Register of Controlled Trials (Central), and identified randomized controlled trials reporting mortality, efficacy, adverse events, and hepatic and renal dysfunction. Five trials assessed the efficacy and adverse events of agents with antifungal spectrum covering and those not covering Aspergillus. There were no differences in mortality [risk ratio (RR); 0.79, 95% confidence interval (Cl); 0.60-1.02], efficacy ratio (RR; 1.01, 95%Cl; 0.91-1.12), adverse event ratio (RR; 0.23, 95%Cl; 0.04-1.23), and hepatic dysfunction ratio (RR; 0.81, 95%Cl; 0.59-1.12) between two groups. Antifungals with no activity against Aspergillus were associated with lower renal dysfunction ratio (RR; 0.27, 95%Cl; 0.10-0.71). Five trials compared agents with antifungal spectrum covering versus those not covering Mucor. There were no difference in mortality (RR; 1.24, 95%Cl; 0.98-1.57), efficacy ratio (RR; 1.09, 95%Cl; 0.91-1.30), and hepatic dysfunction ratio (RR; 0.98, 95%Cl; 0.66-1.45) between two groups. Antifungals with no activity against Mucor were associated with lower adverse event ratio (RR; 0.60, 95%Cl; 0.47-0.77) and renal dysfunction ratio (RR; 0.25, 95%Cl; 0.13-0.49). Presence or absence of activity against Aspergillus or Mucor is not associated with mortality or efficacy ratio. Amphotericin B with activity against Aspergillus and Mucor has a higher adverse event ratio. Depending on the case, selection of antifungal drugs considering efficacy and side effects is necessary.
著者
佐伯 秀宣 藤岡 良仁 西村 花枝 三谷 管雄 加藤 敏明 小谷 和彦
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.E1169-E1169, 2008

【目的】高齢化率の増大と共に、医療費の増大、特に老人医療費の増大が著しい。今後更なる高齢化が進む事が予想されるが、それに伴う老人医療費も増大しそうである。また、日本の国民医療費は国民所得を上回る伸びを示している。このような現状が続くと医療費削減のため診療報酬の改定が必然となり、医療従事者への風当たりはさらに強くなる事も予想される。そのような問題への打開策として、健康寿命の延長が必要であると考える。政府は2000年に健康日本21、2007年には新健康フロンティア戦略を発表した。新健康フロンティア戦略では、運動・スポーツが重点戦略の一つとして位置づけられている。そのような社会の中、理学療法士として何が出来るのでしょうか?医療・福祉の領域での働きも重要であるが、それ以前の領域、つまり生活習慣病・転倒骨折・変形性疾患等の予備群に対しての何らかの戦略が必要であると感じている。そして今回「ゲゲゲの鬼太郎」発祥の地である鳥取県境港市長寿社会課から鳥取大学医学部健康政策医学への依頼を受け、ご当地ソング(きたろう音頭)を用いての健康体操(きたろう体操)の考案ならびに普及活動を行った。健康体操の主たる方向性として、心疾患や脳血管障害等になる危険性の高い方々を対象としたハイリスクアプローチではなく、全国民に対し、また低リスクの方々を対象としたポピュレーションアプローチとした。そして、今回最大の目的は「健康体操をツールの一つして行動変容をもたらす」事である。<BR><BR>【方法】体操する事のみの効果を狙ったものではなく、行動変容をもたらすツールの一つと考え、まず「きたろう体操の普及員を養成する」事を戦略とした。普及員として40名程度の募集を行い、2週間に1回のペースで全5回、普及員養成講座を開催した。そして、普及員とともに各種イベントへの参加を実施した。また、自宅・地域でも体操を行えるようにDVD作製を行い配布した。<BR><BR>【結果】普及員養成講座として、定期的な運動の実施が行えた。そして不定期ではあるが地域での各種イベントでの体操披露、各種メディアを通しての普及活動を実施した。普及員の中には、所属する機関での体操教室の実施を行った者もいた。<BR><BR>【考察】運動を行う事は比較的容易であるが、それを継続して行う事は困難である。そこで健康体操をツールの一つと考え、体操する機会の提供を行った結果、継続的な運動の実施が行えた。これは継続して運動するには何らかの明確な目標の掲示が必要である事が窺えた。<BR><BR>【今後の展望】本年度で普及活動は終了というわけではなく、来年度には第2期生普及員の養成を行い、その養成指導員として第1期生普及員の参加を図り、継続的な運動の実施を図る予定である。また、鳥取県内の各種体操を使用しての大会を開催し、単に体操をするだけではなく、モチベーションを上げながらの継続的な運動の実施を図る予定である。