著者
加藤 文子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.251, 2014 (Released:2016-04-19)
参考文献数
3

一般用医薬品(OTC薬)の副作用は年間250症例前後報告されている.中でも総合感冒剤,解熱鎮痛消炎剤が上位を占め,アナフィラキシーショック,肝機能障害,スティーブンス・ジョンソン症候群等の重篤な症例や死亡に至る症例も報告されている.今回,OTC薬の総合感冒剤や解熱鎮痛消炎剤にも用いられている非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)により,血管や上部消化管合併症リスクが増加する結果を示した報告について紹介したい.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Pharmaceuticals and Medical Devices Safety Information No. 293, Aug. (2012).2) Coxib and traditional NSAID Trialists' (CNT) Collaboration, Lancet, 382, 769-779 (2013).3) U.S. Food and Drug Administration, news release, Aug. (2013).