著者
白畑 知彦 新保 淳 北山 敦康
出版者
愛知教育大学大学院・静岡大学大学院教育学研究科 共同教科開発学専攻
雑誌
教科開発学論集 (ISSN:21877327)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.181-188, 2015-03-31

本共同教科開発学専攻では、教員養成をおこなう上でこれまで別々に捉えられていた感のある3つの領域、教科専門、教科教育、教職専門を融合し、新たな学問領域を構築しようとしている。このような特色を持つ本専攻と、他大学の「博士(教育学)」課程の教育・運営方針を比較することで、本専攻の今後の方向性を考える一助とする。白畑、新保、北山の3名は、2014 年3月、アメリカ合衆国におけるDoctor of Education Program の現状を把握するために、同国カリフォルニア州の3つの大学(南カリフォルニア大学 (USC)、カリフォルニア大学ロサンジェルス校 (UCLA)、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校 (CSULB))を視察した。このうち、USC とUCLA の2校でEd.D. Program 担当者と面会し、話を聞くことができた。そのインタビュー内容を紹介する。次に、日本でEd.D.の学位を授与している唯一の大学院である名古屋大学の博士課程について、今津の2 本の論文を考察することで、1)日本における学位の授与規定について、2)日本におけるEd.D.コースの現状について情報提供する。以上の考察に基づき、本専攻の方向性についてもう一度確認することで我々の方向性を確認する。