著者
北川 裕之
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

黒鉛製のスライドボートを用いた液相成長法によりp型熱電材料Bi_<0.5>Sb_<1.5>Te_<3>とn型熱電材料Cu添加Bi_<2>Te_<2.85>Se_<0.15>を作製した。ボートスライド方向が熱電変換に適した結晶方位を有していることを確認した。キャリア濃度制御を行った結果、室温付近で大きな出力因子を有する材料がp型n型ともに再現性良く得られた。
著者
北川 裕之
出版者
島根大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

高性能方向に優先方位を有するBi_2Te_3系熱電変換材料作製を行うための結晶成長法として, スライド・ボート法による液相成長プロセスを開発した.スライドボート法によりマイカおよびサファイア上に成長させた結晶は, 基板と平行に高性能面が揃っていることが確認された。高配向により,p型Bi_<0.5>Sb_<1.5>Te_3のホール移動度は、同程度のキャリア濃度を有する焼結体と比較して室温で1.8~2倍程度の値を示した.高移動度により低抵抗化が実現され,室温における電気的性能指数(出力因子)は同程度のキャリア濃度を有する焼結体と比較して約1.3~1.5倍程度向上した.
著者
菅原 一幸 北川 裕之 山田 修平 三上 雅久 浅野 雅秀 BAO Xingfeng LI Fuchuan
出版者
神戸薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

(1)ヒトの先天性脊椎・骨端異形成症(spondyloepiphyseal dysplasia, SED)がコンドロイチン6-O硫酸基転移酵素-1(C6ST-1)の変異によって発症することを証明した。(2)コンドロイチンの基本骨格の生合成に関わるコンドロイチン重合化酵素(ChPF)の線虫のオルソログPAR2.4をクローニングし、その機能低下により、線虫の胚発生初期の細胞質分裂が異常になることが分かった。(3)サメ皮膚のCS/デルマタン硫酸(DS)ハイブリッド糖鎖の種々の生物活性を証明し、治療薬への応用の可能性を示した。(4)ブタ胎児脳のCS/DS鎖の神経突起伸長促進作用が増殖因子プレイオトロフィンとの結合を介することを証明し、さらに機能ドメインである硫酸化十糖を単離し、配列を決定した。(5)海産ホヤの果肉から海馬ニューロンの突起伸長促進活性をもつ高硫酸化デルマタン硫酸を精製し、これでマウスを免疫し、抗デルマタン硫酸単クローン抗体を調製した。この抗体は海馬ニューロンを染色し、免疫源であるデルマタン硫酸の神経突起伸長促進活性を阻害した。(6)ヘルペス単純ウイルス(HSV-1、HSV-2)は細胞表面のヘパラン硫酸への結合を介して感染するとされてきたが、今回我々は、感染細胞のコンドロイチン硫酸のE構造を認識して感染しうることを証明した。
著者
北川 裕之 三上 雅久 菅原 一幸 菅原 一幸
出版者
神戸薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

研究成果の概要 : 硫酸化グリコサミノグリカンと呼ばれる糖鎖は、タンパク質と共有結合をしたプロテオグリカンと呼ばれる形で、ほとんど全ての細胞表面や細胞と細胞との間隙に存在している。最近、ヒトの癌や遺伝病の原因として硫酸化グリコサミノグリカン鎖の合成異常の実例が多く示されている。本研究では、硫酸化グリコサミノグリカン鎖がどのように合成され、どのようにその機能を発揮するのか、またその合成がうまくできないとなぜ異常が生じるかを細胞レベル解析し、その一例を示した。