著者
小松 かおり 佐藤 靖明 田中 啓介 北西 功一 小谷 真吾
出版者
北海学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では、現代社会で最も脆弱な立場にある熱帯の小農の戦略の歴史について、主食バナナ栽培を共通項として比較し、それを元に、農民を含む地域の住民の食料主権のあり方について検討する。バナナは、アグリビジネス企業に寡占されるグローバル商品である一方、熱帯の重要な主食作物でもあるが、主食作物としてのバナナは、グローバリゼーションの中で周辺化されてきた。現在も、アフリカ、パプアニューギニア、東南アジア、中南米など世界各地の熱帯で重要な作物である。このようなバナナ生産地域における農民の戦略を比較することによって、農民の決定権と住民の食料主権のあり方について検討する。