著者
篠原 和大 藤井 道彦 小松 かおり
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

弥生時代の農耕集落として著名な登呂遺跡の復元された環境を活用しながら、弥生時代の農耕を中心とする生業のありかたを具体的に復元することを試みた。復元された水田での栽培実験や静岡・清水平野を中心とした弥生遺跡の検討、レプリカ法を用いた植物資料の収集をおこなった結果、「登呂モデル」としてある地域で弥生時代に農耕が形成され展開していく過程を示すことができた。
著者
小松 かおり 丹羽 雅子
出版者
The Textile Machinery Society of Japan
雑誌
繊維機械学会誌 (ISSN:03710580)
巻号頁・発行日
vol.31, no.11, pp.T158-T165, 1978-11-25 (Released:2010-02-12)
参考文献数
8
被引用文献数
3 2

目的 衣服の構造が定まっている紳士用スーツの仕立て映えを, 布の力学的性質から予測する方法を提案する.本報では, 秋冬物スーツ地に比べ薄くて仕立てにくく, また仕立て映えしにくいといわれる夏物スーツ地の仕立て映えを, 布の力学的性質から予測する方法を導びき, 予測式の妥当性を検討する.また, 仕立て映えする布の力学的性質の特徴を明確にする.成果 1) 夏物スーツの仕立て映えには, 布の曲げ・引張り・せん断の三つの基本力学特性の寄与が大きい・そして仕立て映えする布のそれらの特性の範囲は比較的狭く, その特徴が捉えられた.2) 曲げ特性の中でもよこ糸方向の曲げの性質, 次いでよこ糸方向の引張り特性の寄与の度合いが, 他の特性に比べて大きい.これらの性質は, 衣服の形態を形づくり, 形態保持に関係する.3) 曲げ・引張り・せん断の三つの基本力学特性の組み合わせで, 簡単にしかもかなりの精度で, 仕立て映えを予測する式を導いた.
著者
小松 かおり 佐藤 靖明 田中 啓介 北西 功一 小谷 真吾
出版者
北海学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究では、現代社会で最も脆弱な立場にある熱帯の小農の戦略の歴史について、主食バナナ栽培を共通項として比較し、それを元に、農民を含む地域の住民の食料主権のあり方について検討する。バナナは、アグリビジネス企業に寡占されるグローバル商品である一方、熱帯の重要な主食作物でもあるが、主食作物としてのバナナは、グローバリゼーションの中で周辺化されてきた。現在も、アフリカ、パプアニューギニア、東南アジア、中南米など世界各地の熱帯で重要な作物である。このようなバナナ生産地域における農民の戦略を比較することによって、農民の決定権と住民の食料主権のあり方について検討する。