著者
古川 昭雄
出版者
Japanese Society of Agricultural, Biological and Environmental Engineers and Scientists
雑誌
生物環境調節 (ISSN:05824087)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.77-85, 1975-06-30 (Released:2010-06-22)
参考文献数
14
被引用文献数
1 3

明・暗両条件下におけるポプラ葉のCO2交換速度に対する通気速度の効果を種々の光・温度・CO2条件下において調べた.純光合成速度に対する通気速度の効果は, 温度によってはほとんど影響されなかった.照射光強度が高い時は通気速度を高めると純光合成速度は著しく促進されたが, 光強度が低い時は通気速度の促進効果は低かった.明呼吸 (明条件下の呼吸) 速度は高い通気速度の時に高い呼吸速度を示したが, 暗呼吸速度はほとんど通気速度によって影響されなかった.明条件下においては光呼吸によって葉外に放出されたCO2が光合成の再固定作用のために再吸収されるが, 暗条件下においては光合成の再固定作用がない.すなわち, 通気速度を高めると再固定作用が阻害され, 見かけ上, 明呼吸速度が高められるからであろう.また, CO2補償点も通気速度によって影響されなかった.この原因は, CO2補償点下での光合成に対するCO2供給は細胞内で光呼吸によって放出されたCO2によっているためであろう.通気速度によって光合成速度が高められる一因は, 葉へのCO2供給を良好にするためと考えられる.CO2供給速度は, 今回の実験においては, CO2濃度と通気速度の1/3乗の積によって定められた.
著者
成田 憲二 Mertia R.S. Kumar Shuresh 市河 三英 古川 昭雄
出版者
JAPAN SOCIETY OF TROPICAL ECOLOGY
雑誌
Tropics (ISSN:0917415X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.105-114, 1997-10-30

インドのタール膿内の轍地(年降水量150mm)および半乾燥地(同450mm)の草本植生において,ヒツジの被食が草本群集の構成と被度に与える影響を被食圧の勾配に沿って調査した。両調査地1ヘクタール当たり8,6,3頭とコントロールの4段階の被食圧のプロットを設定し,ヒツジの導入後の季節変化を種構成,被度について調査した。草本植生の被度,構成種数共に半乾燥地の方が高く,季節変化も少なかった。乾燥地の植生は被度の季節変動が大きく,ヒツジによる被食の影響は乾燥地でより強く現れた。乾燥地では,雨期中期に優占する一年生広葉草本Indigofera属の3種がヒツジの被食に応じて被度が減少し,この3種の変動だけで被食による群集全体の被度影響の92.5%が説明された。半乾燥地にもこれらの種が生育していたが被度も低く,また,被食圧に沿った被度の減少は見られなかった。
著者
栗栖 正和 古川 昭雄 田代 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-09-18
被引用文献数
1

バイポーラトランジスタを用いたECL回路は、超高速動作が可能である。一方、CMOS回路は、微細化によりスイッチング速度の向上が著しい。本報告では、それぞれの技術について、主に高速化の観点から課題と展望を述べる。