著者
田中 宏太佳 緒方 甫 蜂須賀 研二 合志 勝子 丸山 泉
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.459-463, 1990-11-18
被引用文献数
5

健常中高年男性を対象に,万歩計での歩行量の測定と体部CTでの大腿中央部の筋横断面積の算出,それにCybex IIでの大腿四頭筋とハムストリンクスの筋ピーク・トルク値の計測を行った.日常生活の活動性中等度群(1日平均歩行量4.0×10^3以上8.0×10^3未満)の大腿四頭筋の筋ピーク・トルク値の平均は,軽度群(1日平均歩行量4.0×10^3未満)に比べて有意に大きかった.筋横断総面積やハムストリンクスの横断面積の値は,日常生活の活動性中等度群では軽度群に比べて有意に大きかった.したがって健常中高年者では廃用性筋萎縮を防ぐために,1日約4.0×10^3以上の日常生活の活動性を維持することが大切である.