著者
永田 素彦 吉岡 崇仁 大川 智船
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.170-179, 2010 (Released:2010-02-20)
参考文献数
18

環境開発における住民参加手法の一つとして,シナリオアンケートを開発し実施した。シナリオアンケートは,環境開発がもたらす環境の多様な属性の変化についての自然科学的情報を提供し,かつ,それらの環境の属性の変化に対する人々の選好および複数の環境開発シナリオへの相対的支持率を明らかにすることができるアンケート手法である。シナリオアンケートの開発にあたっては,社会科学者と自然科学者が緊密に連携した。開発したシナリオアンケートは,研究フィールドである北海道幌加内町の朱鞠内湖集水域を対象地域として,幌加内町住民を対象として実施した。コンジョイント分析の結果,森林伐採がもたらす水質悪化や植生の変化が最も懸念されていることが明らかになった。最後に,シナリオアンケートの,環境開発における住民参加への貢献可能性について考察した。
著者
石原 正恵 今西 亜友美 阪口 翔太 福澤 加里部 向 昌宏 吉岡 崇仁
出版者
京都大学大学院農学研究科附属演習林
雑誌
森林研究 = Forest research, Kyoto (ISSN:13444174)
巻号頁・発行日
no.78, pp.39-56, 2012-09 (Released:2013-10-08)

近年,日本各地でシカの採食による草地の植生改変が生じている。芦生研究林長治谷作業小屋の開地ではススキを主とする草本群落が見られたが,2007年以降シカの採食により衰退した。防鹿柵によるススキ群落の種多様性および現存量の回復過程を把握するため,柵設置1~3年後に柵内外で植生調査および刈り取り調査を行った。柵設置1年後から柵内は柵外に比べ種多様性が高く,機能形質を元に種を分類した機能群の多様性も高くなり,種組成にも明瞭な違いが見られた。調査地近辺で2003年に見られなくなったと報告されていた種を含む77種が柵内で見られた。群落高,植被率および現存量も2年後には一般的なススキ草地と同程度まで増加した。このようにススキ群落の多様性と現存量が早期に回復したのは,ススキ群落の衰退直後に柵を設置したためと考えられた。柵内では背丈の高いススキ,オカトラノオや小高木・低木種が優占し,一部の背丈の低い分枝型広葉草本は競争排除され,高木種の定着も見られなかったため,今後もしばらくはススキ群落が続き,多様性が低下すると予想された。柵外では不嗜好性のイグサと分枝型一年生広葉草本のトキンソウの被度が増加し,植生の単純化が進行した。
著者
奥田 知宏 吉岡 崇 秋山 誠 山下 貞雄
出版者
Japan Society of Gynecologic and Obstetric Endoscopy and Minimally Invasive Therapy
雑誌
日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 (ISSN:18849938)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.429-434, 2010 (Released:2011-06-02)
参考文献数
17

Laparoscopic surgery is a valuable tool in the definitive diagnosis and treatment of benign uterine tumors. Here we report two cases diagnosed as benign uterine tumors by laparoscopic surgery: the first is an adenomatoid tumor that was suspected preoperatively as a uterine leiomyoma; the second is a uterine leiomyoma that was suspected preoperatively as an adenomatoid tumor.Cases:   Case 1: A 63 year-old woman presented to our hospital complaining of lumbago. Uterine myoma was suspected and ultrasound and MRI were performed. A cystic uterine tumor suggesting benign uterine leiomyoma was discovered. However, malignancy could not be ruled out, therefore, the patient consented to LAVH (laparoscopic assisted vaginal hysterectomy). Upon removal of the patient's uterus, macroscopic examination of the tumor was strongly suggestive of uterine leiomyoma. The specimen was sent to pathology; microscopic examination and immunohistological testing provided the definitive diagnosis of benign adenomatoid tumor.   Case 2: A 44 year-old woman presented to our hospital for periodic examination of a uterine myoma that she had been diagnosed with several years ago. MRI was performed and myoma nodule was found. To rule out malignancy, a diagnostic and therapeutic laparoscopic assisted myomectomy (LAM) was recommended. LAM was chosen because the tumor surface appeared as a usual myoma nodule. Final pathology findings on immunohistochemical study of the surgical specimen confirmed the diagnosis of uterine leiomyoma.Conclusion:   Laparoscopic surgery provides many advantages in clinical gynecological practice. We stress the importance of laparoscopic surgery in preventing misdiagnosis, and in providing definitive diagnosis and treatment in cases of benign gynecologic tumors, including the rare uterine adenomatoid tumor presented herein. We recommend laparoscopic surgical intervention particularly in cases where various imaging studies including MRI, CT, and sonogram, are incompatible with or unable to confirm benign tumor origin.
著者
石原 正恵 今西 亜友美 阪口 翔太 福澤 加里部 向 昌宏 吉岡 崇仁
出版者
京都大学大学院農学研究科附属演習林
雑誌
森林研究 = Forest research, Kyoto (ISSN:13444174)
巻号頁・発行日
no.78, pp.39-56, 2012-09

近年,日本各地でシカの採食による草地の植生改変が生じている。芦生研究林長治谷作業小屋の開地ではススキを主とする草本群落が見られたが,2007年以降シカの採食により衰退した。防鹿柵によるススキ群落の種多様性および現存量の回復過程を把握するため,柵設置1~3年後に柵内外で植生調査および刈り取り調査を行った。柵設置1年後から柵内は柵外に比べ種多様性が高く,機能形質を元に種を分類した機能群の多様性も高くなり,種組成にも明瞭な違いが見られた。調査地近辺で2003年に見られなくなったと報告されていた種を含む77種が柵内で見られた。群落高,植被率および現存量も2年後には一般的なススキ草地と同程度まで増加した。このようにススキ群落の多様性と現存量が早期に回復したのは,ススキ群落の衰退直後に柵を設置したためと考えられた。柵内では背丈の高いススキ,オカトラノオや小高木・低木種が優占し,一部の背丈の低い分枝型広葉草本は競争排除され,高木種の定着も見られなかったため,今後もしばらくはススキ群落が続き,多様性が低下すると予想された。柵外では不嗜好性のイグサと分枝型一年生広葉草本のトキンソウの被度が増加し,植生の単純化が進行した。