著者
吉川 慎一 金 泰正 吉田 哲也 米瀬 淳二 泉谷 敏文 福井 巌 石川 雄一
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.788-791, 1998-09-20
被引用文献数
2

症例は44歳,男性.尿閉を主訴に某院に入院.CTにて膀胱内に突出する前立腺部腫瘤が経尿道的生検にて移行上皮癌(TCC)と判明し紹介された.初診時,陰茎は半勃起状態,全周性に弾性硬で自発痛と高度な圧痛を伴いpriapismと診断した.陰茎海綿体針生検を施行し,前立腺移行上皮癌T4N0M1(陰茎転移)と診断した.4者併用化学療法(IFEP療法)を2コース施行し,平成9年1月30日膀胱全摘術・陰茎全摘術及び回腸導管造設術を施行した.病理学的には前立腺浸潤と陰茎海綿体及び右閉鎖リンパ節転移を伴う膀胱原発の移行上皮癌で,前立腺の腫大は主に腺性過形成によるもので異型性過形成を伴っていた.
著者
吉川 慎一 植松 利晃 坂内 悟
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.95, pp.23-30, 2008-09-19
被引用文献数
2

二次情報を用いた文献検索システムは,膨大な文献データから特定の文献を探し出す目的で利用されている。探し出した文献の一次情報 (全文) を入手する方法として,従来は文献を所蔵している図書館へ出向く,複写サービスを利用する等が行われていたが,デジタルアーカイブ化が進むことにより,二次情報からの全文リンクを使用して一次情報を直接表示,入手することが可能になってきている。本発表では,全般的な動向と JST が提供する JDreamⅡ での全文リンクインタフェースの変更による利用状況の変化について調査し,報告する。Article search system using secondary information is used with the aim of finding a specific article among enormous article data. Ways to acquire a primary information (full text) previously were going to the library that holds the article or using photocopy service, etc. However recent development of digital archive has made it possible to display and download the primary information from links from the secondary information. This presentation reports a general trend of the above change and, how have access and usage of article search system (JDreamll provided by JST) changed due to a change of interface with links to primary information.
著者
相澤 卓 金 泰正 吉川 慎一 間宮 良美 秋山 昭人 大野 芳正 大久保 雄平 三木 誠 橘 政昭
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.463-468, 2002-03-20
被引用文献数
6 4

(目的)近年,医療費抑制などの目的で種々の疾患においてクリニカルパスの導入が試みられている.当院でクリニカルパスを用いて治療したTURP(経尿適的前立腺切除術)症例について検討した.(対象・方法)平成11年6月より12年3月までの間にTURP目的で入院した69症例のうち32例にクリニカルパスを使用し,治療を計画した.これらの患者の入院期間,医療費給付点数等を各症例について計算し,同時期に入院し,クリニカルパスを使用しなかった37症例と比較した.(結果)クリニカルパス導入症例では平均入院期間±標準偏差は12.7±2.8日であり,平均医療費給付点数±標準偏差は48,424.2±4,437.5点であった.クリニカルパスを使用しなかった症例では平均入院期間±標準偏差は14.7±5.2日であり,平均医療費給付点数±標準偏差は55,365.5±16,805.1点であり,入院期間はやや長く,医療費給付点数もやや高い傾向にあった.(考察)クリニカルパスを使用することで効率的な診療ができ,医療費抑制にもつながることが示唆された.また,それぞれの患者の個別性にも注意を払い,クリニカルパスを作成していかなけばならないと考えられた.