著者
吉田 佳代
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学社会文化研究
巻号頁・発行日
vol.12, pp.211-227, 2014-03-25

The origin of midwives dates back to women who helped with childbirth. These women, who had acquired experience and trust in childbirth, gradually evolved into midwives as professionals. Some physicians in the Edo period provided education for women involved in midwifery, and this was the start of midwives as specialists. Following the Meiji Restoration, physicians who had returned from Germany trained midwives. During the Meiji period, there was progress in the establishment of laws and regulations on midwifery. At that time, the laws did not clearly define the work procedures that midwives should conduct, and they demanded legislation based on the bill proposed by them, although it was not legislated. Following World War II, the provisions on the expertise of midwives were included in the Act on Public Health Nurses, Midwives, and Nurses. The Japanese Nursing Association did not understand the expertise of midwives, and attempted to incorporate it into that of nurses several times. However, midwives established their own organization and developed behavioral standards to promote respect for their specialty.
著者
寺岡 祥子 吉田 佳代 坂梨 京子 田島 朝信
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学医学部保健学科紀要 (ISSN:18807151)
巻号頁・発行日
no.3, pp.67-70, 2007

入院してきた産婦に対して、入院時診察として内診が施行される。この内診により、子宮口の開大度が調べられ、分娩進行状況が評価される。一般的に、分娩所要時間の予測には、子宮口開大度と分娩所要時間との関係を示したフリードマン曲線が用いられるが、ビショップスコアは頸管開大度のみでなく、展退度、児頭位置、頸部硬度、および子宮口位置の評価が可能であるので、これらの指標を用いて分娩所要時間を予測することがより適切のように考えられる。このビショップスコアが分娩所要時間の予測の指標になり得るか否かについて今回検討した。
著者
増岡 秀次 森 満 野村 直弘 桜井 美紀 吉田 佳代 岩渕 由希子 青木 典子 白井 秀明 下川原 出 浅石 和昭
出版者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.63-68, 2006-03-25 (Released:2011-03-02)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

日本女性の乳癌死を減少させるために, 症例対照研究によるリスク因子解析により検診推奨者を選定した。当院で手術を施行した原発乳癌2,103例を症例とし, 当院受診者で受診時乳腺疾患のない3,131例を対照とした。解析結果より, 次のとおり検診推奨者を選定した。 (1) 35歳以下のhigh risk group : 1.初潮が11歳以下と早い者, 2.良性乳腺疾患の既往がある者, 3.癌の既往がある者, (2) 閉経前 : 1.初潮が早い者, 特に11歳以下の者, 2.肥満度 (BMI) が18.5未満と痩せの者, 3.既婚者で未産の者, 4.出産しても授乳をしていない者, 5.独身者, 6.第1度近親者あるいは第2度近親者に乳癌の家族歴のある者, (3) 閉経後 : 1.肥満度 (BMI) が18.5未満と痩せの者および25.0以上の肥満の者, 2.体重が58kg以上の者, 3.既婚者で未産の者, 4.出産しても授乳をしていない者, 5.独身者検診は癌の発生の予防ではなく, 早期発見により癌による死亡を減少させるためのものである。厚生労働省は「健康日本21」において, 2010年の受診率目標を1997年の50%増の約39%を掲げている。しかし目標が達成されたとしても対象者の半分以上が依然として検診を受けていない状況になっている。以上を踏まえ, われわれは症例対照研究によりリスク要因を特定し, 効率のよい検診を進めるため検診推奨者を選定した。