著者
中山 佳美 森 満
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.265-272, 2011
参考文献数
34
被引用文献数
1

8020運動が提唱されてから20年以上経過しているが,いまだに多くの者が達成できておらず,北海道でも同様の状況である.今回,高齢者が歯を20本以上保つ要因について,北海道道東地域において調査を行った.町広報誌による一般応募から参加した現在歯数19本以下の高齢者79人(男性19人,女性60人)をケースとし,十勝地域高齢者歯のコンクール被表彰者である現在歯数20本以上の高齢者85人(男性60人,女性25人)をコントロールとして,身長,体重,治療中の疾患の有無,食習慣,口腔保健行動など全38項目について調査した.これらの38項目を説明変数,現在歯数を目的変数として,男女別に単変量ロジスティック回帰分析を行った.その結果,男性においては,現在歯数が20本未満と関連があった要因は,年齢が78歳以上などの8要因であり,女性においては,BMIが高いなどの8要因であった.これらの単変量解析で有意であった変数を用いて,stepwise法による多変量解析を行った結果,現在歯数が20本未満と関連があった要因は,男性では年齢が78歳以上,飲酒をほとんどしない,加工食品をほとんど食べないおよびかかりつけ歯科医がいないことで,女性ではBMIが23以上,運動が30分未満および糸ようじや歯間ブラシを使用していないであった.これらの結果を活用して,北海道道東地域の自治体の健康計画を推進する必要がある.
著者
高森 満
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.323-325, 2013

2012年11月12日に開催された頭記座談会の様子をレポートする.この座談会は,本年発行予定の"プロジェクトマネジメント入門"の最終章に掲載される企業の実プロジェクト事例集について意見交換すべく,その事例執筆者と,PM学会出版委員会メンバーが集まって開催された.座談会では"プロジェクトマネジメント入門"にかける期待や事例集の意義,その活用方法などについて活発な意見交換が行われた.そこから得られる知見が多くあり,それを整理し報告書としてプロジェクトマネジメントの教育やスキル向上に興味ある読者と共有する.
著者
増岡 秀次 森 満 野村 直弘 桜井 美紀 吉田 佳代 岩渕 由希子 青木 典子 白井 秀明 下川原 出 浅石 和昭
出版者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.63-68, 2006-03-25 (Released:2011-03-02)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

日本女性の乳癌死を減少させるために, 症例対照研究によるリスク因子解析により検診推奨者を選定した。当院で手術を施行した原発乳癌2,103例を症例とし, 当院受診者で受診時乳腺疾患のない3,131例を対照とした。解析結果より, 次のとおり検診推奨者を選定した。 (1) 35歳以下のhigh risk group : 1.初潮が11歳以下と早い者, 2.良性乳腺疾患の既往がある者, 3.癌の既往がある者, (2) 閉経前 : 1.初潮が早い者, 特に11歳以下の者, 2.肥満度 (BMI) が18.5未満と痩せの者, 3.既婚者で未産の者, 4.出産しても授乳をしていない者, 5.独身者, 6.第1度近親者あるいは第2度近親者に乳癌の家族歴のある者, (3) 閉経後 : 1.肥満度 (BMI) が18.5未満と痩せの者および25.0以上の肥満の者, 2.体重が58kg以上の者, 3.既婚者で未産の者, 4.出産しても授乳をしていない者, 5.独身者検診は癌の発生の予防ではなく, 早期発見により癌による死亡を減少させるためのものである。厚生労働省は「健康日本21」において, 2010年の受診率目標を1997年の50%増の約39%を掲げている。しかし目標が達成されたとしても対象者の半分以上が依然として検診を受けていない状況になっている。以上を踏まえ, われわれは症例対照研究によりリスク要因を特定し, 効率のよい検診を進めるため検診推奨者を選定した。
著者
長多 好恵 宮下 洋子 森 満
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.39-43, 2013
被引用文献数
2

精油の香り吸入による嗅覚刺激は,リラクゼーションの方法の一つと考えられている.スウィートオレンジの嗅覚刺激後に,唾液 &alpha;-アミラーゼ活性と状態不安レベルは有意な低下を示した.ペパーミントでは,有意な変化はみられなかった.ある種の精油による嗅覚刺激によって,リラックス効果が得られる可能性が示唆された.<br>