著者
赤嶺 卓哉 吉田 剛一郎 高田 大
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.785-787, 2012-09-25
参考文献数
4

体育大学女性スポーツ選手19名(平均年齢19.8±1.0歳)と一般女性10名(平均年齢22.5±2.1歳)の全員に対しDXAによる骨塩量測定を施行した.さらに骨代謝に関連する血液検査を,同意を得た上記選手19名中17名に行い,以下の結論を得た.(1)一般女性群と比較して,陸上長距離選手群では除脂肪体重が高く体脂肪率が低い傾向が,柔道群では体脂肪率が低く腰椎・脛骨骨密度が高い傾向が,それぞれ統計学的に有意に認められた.(2)水泳群では一般女性群に比し,脛骨骨密度が低い所見が有意に観察された.(3)17名の選手群の内65%が血中カルシトニンの低下を,47%がエストラジオール[E<SUB>2</SUB>]低下をそれぞれ示したが,選手E 2低下群に骨塩量が不足している所見は,今回の調査では認められなかった.