著者
吉田 正友 池田 憲一 黒岩 秀介 阪口 明弘
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.48, no.10, pp.10_3-10_9, 2010 (Released:2012-03-27)
参考文献数
6

日本建築学会は,火災を受けた建物の火害診断と補修・補強において考慮すべき事項ならびに標準的な方法を示すことを目的として,2010年2月に「建物の火害診断および補修・補強方法 指針(案)・同解説」を発刊した。本稿は,鉄筋コンクリート造建物に関する部分を中心に,その概要をまとめたものである。
著者
吉田 正友 岡村 義徳 田坂 茂樹 下手 敏勝
出版者
Japan Association for Fire Science and Engineering
雑誌
日本火災学会論文集 (ISSN:05460794)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1+2, pp.11-20, 1995 (Released:2011-10-02)
参考文献数
9

コンクリート中に微量に含まれている有機系化合物,即ち,混和剤の敏感な熱的変化に着目し,UVスペクトル法を用いて,火害を受けたコンクリートの受熱温度推定方法を提案した。得られた結論は以下の通りである。(1)吸光度と受熱温度の関係より,常温から600℃までの受熱温度を推定できることが分かった。(2)加熱試験を実施した柱及び床のコンクリート部材からサンプルを採取し,受熱温度を推定した。その結果,推定値は温度測定値とほぼ一致し,推定方法の実証が図られた。(3)火害を受けたRC造建物よりコンクリートのサンプルを採取し,受熱温度を推定した。その結果,コンクリートの変色状況,圧縮強度,中性化深さ,等による結果と推定結果はおおむね整合することが分かった。(オンラインのみ掲載)