著者
錦戸 文彦 田島 英朗 吉田 英治 山谷 泰賀
出版者
公益社団法人 日本医学物理学会
雑誌
医学物理 (ISSN:13455354)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.10-18, 2018-05-31 (Released:2018-08-17)
参考文献数
37

Nuclear medicine imaging is an important tool for cancer diagnosis, brain research, molecular imaging research and so on. Therefore, various imaging techniques and methods are being developed and investigated in nuclear medicine physics. In this report, we introduce state-of-the-art techniques, such as Compton camera imaging, time-of-flight positron emission tomography, semiconductor detectors for medical applications, image reconstruction and deep learning, which were reported in the 2017 IEEE Nuclear Science Symposium & Medical Imaging Conference.
著者
田島 英朗 山谷 泰賀 吉田 英治 岩男 悠真 脇坂 秀克
出版者
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

半球状に検出器を配置し、さらにあごの位置に追加検出器を配置することで、脳機能計測のための感度を大幅に向上させることが可能なヘルメットPET装置を提案し、検出器ブロックサイズの最適化検討、画像再構成法の開発、及び試作装置への適用を行った。その結果、検出器ブロック間に隙間が生じることを考慮すると、検出器ブロックサイズが5cm角程度の大きさの時に、脳領域に対する感度が最も高くなることが明らかになった。そして、画像再構成法の開発と、世界初のヘルメット型PET試作機への適用を行い、性能評価を行った結果、高い感度と空間分解能を有することが示され、提案装置が高精度な脳イメージングに有効であることを実証した。
著者
山谷 泰賀 工藤 博幸 菅 幹生 羽石 秀昭 稲玉 直子 吉田 英治 錦戸 文彦 小畠 隆行 辻 厚至 稲庭 拓 吉川 京燦 河合 秀幸 小尾 高史
出版者
独立行政法人放射線医学総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

我々は、世界的な競争下にある次世代のPET装置開発において、開放化という全く新しい機能を備えた世界初の開放型PET装置「OpenPET」のアイディアを2008年に提案した。本研究では、OpenPETが可能にする診断治療融合システムにより、放射線がん治療の精度を格段に高める革新的コンセプトを提案し、小動物サイズのOpenPET試作機を開発し、ファントムおよび小動物レベルにてコンセプトの実証実験を行った。
著者
吉田 英治
出版者
独立行政法人放射線医学総合研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

Positron Emission Tomography (PET)装置はガンの診断や神経伝達物質の画像化など高度な臨床や生体機能の解明に欠かせないツールになっている。また小動物を使った遺伝子発現などの分子イメージングの分野でも今後主導的な役割となることが期待されている。そのため、より高感度で信号対ノイズ比(S/N)が高いPET装置が求められている。本研究はPET装置におけるノイズ成分である偶発・散乱同時計数の割合を低減することでPET装置のS/Nを改善するために、結晶内多重散乱に対して消滅放射線の入射方向を大まかに特定することで偶発同時計数の低減する手法及び3次元検出器を用いて上層(被検者に近い方)のシンチレータを散乱線の吸収体とみなすことによって下層のエネルギーウィンドウを広げ、装置感度を高める手法(DEEW法)を検討した。256チャンネルの位置弁別方光電子増倍管の出力を独立して読み出せる検出器系によるモンテカルロによるシミュレーションの結果では約8割の結晶内多重散乱の識別能を達成した。全身用GSO-PET装置を模擬したシミュレーションの結果から、DEEW法を用いれば10から25%の感度向上を見込めることが期待される。