著者
鈴木 要 和泉 潤
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文報告集
巻号頁・発行日
no.5, pp.471-478, 1995-11

死者5,502名を出した阪神・淡路大震災は、先進国においても依然として大きな被害を出す自然災害が発生することを証明した。そこで、この死者について特徴的なことを幾つか分析する。 分析の内容 特に大きな被害の発生した市区について年齢階級別の死亡率を比較する。 分析 死者を年齢層別(O-4、5-19、20-39、40-59、60-74、75-)に分類して、各々について居住人口で割合を求めた場合、59歳まではほぼ一定であるが老年(60-74)、高齢者(75-)と急激に大きな割合を示した。高齢者に大きな被害が発生した理由は、・古い住宅や長屋に住んでいる人が多かった。・生活の利便上木造住宅の1階部分に住んでいる人が多く下敷きになる人が多かった。などが多くに人の分析により挙げられている。一方、死者を5歳階級別(ただし75歳以上は1分類)に分類して、各々について居住人口で割合を求めた場合、30歳代に極小を、10代後半から20代前半にかけて極小を示した。30歳代で極小を示した理由は、年齢的に新しい住宅やマンションに住んでいる割合が高かったためであろう。また、10歳代後半から20歳代前半にかけて極大を示した理由は、・まず、築後20年近くたっている古く壊れやすい親の家に同居していて被災してしまったことが考えられる。・また、一人暮らしであっても大学生や社会人となって間がない人たちは収入の問題から安価な民間木造住宅に住んでいることが多く、従って被災しやすかったということが考えられる。