著者
和田 一義 柴田 崇徳 谷江 和雄
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.386-392, 2006-04-30 (Released:2009-03-27)
参考文献数
41
被引用文献数
4 7

A long-term experiment of robot therapy for elderly people has been conducted at a health service facility for the aged since Aug. 2003. Three therapeutic seal robots, named Paro, were introduced at the facility. This paper describes an interim report of the experiment after one year. Face scales, consisting of illustrations of person's faces, were used to evaluate people's moods. In addition, Geriatric Depression Scales were used to measure people's depression. These results showed the feelings of the elderly people had been improved continuously by interaction with the seal robots for the period.
著者
井上 薫 木下 正信 和田 一義 柴田 崇徳 伊藤 祐子
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、認知症をもつ高齢者に対するロボットPAROを活用したケアの効果を調査し、ロボットの効果的活用法を検討することであった。施設生活の認知症高齢者に対しては、医療・福祉専門職による支援でコミュニケーションや活動性の向上が認められた。在宅の場合、家族の支援により同様の効果がみられたケースがあったが、すべての高齢者が良い反応を示したわけではなかった。成功例の場合、家族の介護負担感が軽減したことがわかった。ただし、施設においては、明らかな効果がみられたが、専門職に対する訓練は必要であることがわかった。家庭では家族だけでは治療的かかわりは難しく、専門職による支援が必要であると考えられた。