著者
和田 賢一
出版者
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
雑誌
日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学 (ISSN:13468111)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.158-164, 2003-03-30 (Released:2010-09-09)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

近年, 不定愁訴を訴える人が多くなっている.その中には, 咬み合わせの不調和が誘因になった疾患がみられ, 咬合と姿勢の関連についての調査が重要である.今回は, 咬合の改善と姿勢の変化を調査した.その結果, 全身症状のよくなる過程は2段階あり, 第一段階として頭位の改善, 第二段階として右回旋姿勢の改善であった.咬合に関連する姿勢には, 病気を発症しているときの姿勢と, 仕事や生活習慣によって習慣化してしまった姿勢との2つがあることが判明した.
著者
党 弘之 鍵和田 賢一
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.356-362, 1996 (Released:2013-02-19)
参考文献数
8
被引用文献数
1

添加物による塩化ナトリウム2水和物の生成抑制メカニズムを明らかにし, 低温固結防止法を確立するために試験を実施し, 次の結果を得た.1) 塩化ナトリウム溶解度は, 添加物濃度の上昇とともに減少し, その効果は水和エンタルピーが大きいほど大きかった.2) 塩化ナトリウム2水和物生成量は, 温度が-5℃以下に低下すると急激に増加した.3) 塩化ナトリウム2水和物生成量は, 添加物濃度の上昇とともに減少し, その効果は水和エンタルピーが大きいほど大きかった.4) ナトリウムイオンよりも水和エンタルピーの大きい添加物によって低温固結を防止することができ, その効果は水和エンタルピーが大きなものほど大きかった.
著者
増沢 力 竹中 况三 藤本 好恵 鍵和田 賢一
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.41-52, 1978

イオン交換膜法による食塩の固結傾向と一貫パレチゼイション輸送導入による固結への影響とを検討するため, Z, W, P3製塩工場の食塩を, それぞれ生産地と中継地計6場所において, 3と6ヵ月間3パレット36段レンガ積みを対象に, 積付け試験を行ない, 次の結果を得た.<BR>1) 積付け塩のマグネシウムは, ZとWがとくに少なくPは平均, 平均粒径はZとPが小さくWは平均であった. なお, 各工場とも日間, 年間の変動は相当に大きく, これらを小さくする必要があった.<BR>2) 積付け試験結果をみると, Pは3と6ヵ月経過とも固結強さが1kg/cm<SUP>2</SUP>以下で問題ないが, ZとWは, 期間と場所により固結強さが2-5kg/cm<SUP>2</SUP>となり, 注意を要する.<BR>3) すべての積付け場所の食塩の水分は, 保存中に増加した.<BR>4) 固結強さは, マグネシウム量が少ないと, 乾燥吸湿などの気象条件が大きく影響するが, マグネシウムがある程度多いと, 気象条件に関係なく, 固結傾向を小さくすることができた.<BR>5) 約3,700mmある食塩5k93パレット積付け塩袋は, 3カ月経過すると, 積付け時の高さに対して生産地で3.8%, 中継地で2.1%, 6カ月経過すると生産地で同じく4~5%, 中継地で2~3%沈下した. 塩の場合は, 3パレット積みでも倒壊のおそれはほとんどなかった.<BR>6) 固結強さ1.3~3.5kg/cm<SUP>2</SUP>に固結した食塩5kgを, 1mの高さから水平に2回落下させると, 60%以上が砕塊した. それ以上落下させてもあまり効果が増加しなかった.<BR>7) 一般に, イオン交換膜法による食塩の固結傾向は, 塩田法による食塩より小さいが, この原因は, 両者の液組成の差と, 前者が後者にくらべてバラツキ幅が小さくなり, マグネシウムが極端に少ないもの, 粒径が極端に小さいものがなくなったたためと推定された.<BR>8) 一貫パレチゼイション輸送導入以前の食塩の固結強さは1.5kg/cm<SUP>2</SUP>以下であるが, この試験では, 0.3~4kg/cm<SUP>2</SUP>であった. 一貫パレチゼイション輸送導入以降の食塩の固結傾向は大きいようであるが, マグネシウムをあるレベル以上にコントロールすれば, 食塩の固結傾向を低くおさえることができた.<BR>本研究を行なうにあたり, 種々ご協力をいただいた本社塩事業本部, 支部局塩事業部ならびに関係製塩工場の方々に厚く感謝する.