著者
喜多 常夫
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.7, pp.458-476, 2012 (Released:2017-12-12)
被引用文献数
2

2011年日本産酒類の輸出額は,約190億円である。このうち清酒が88億円だが,農産物ではりんごが65億円,緑茶が30億円であるのでかなり貢献しているといえる。しかも,近年増加傾向が続いており,清酒や焼酎の海外イベントも活況を呈している。また,海外生産も好調で本格的に国際化が始まり成長期を迎えた感がある。本稿では,著者が独自に収集されたデータから,海外生産を含め成長期にある清酒と焼酎の現状分析とともに,この成長を継続するための課題への現実的な提言がなされている。筆者は,実に好奇心旺盛な方で,氏の経営する社のHP(http://www.kitasangyo.com/)には,本稿に関係した情報以外にも,酒類に関係する様々な情報が掲載されているので,こちらも参考にされることをお勧めする。
著者
喜多 常夫
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.110, no.9, pp.604-616, 2015 (Released:2018-05-18)
参考文献数
8
被引用文献数
2

日本は世界的に見て,稀に見る長寿企業の多い国であるという。その中でも,とりわけ清酒製造業は長寿である。欧州では,ドイツなどでもワインやビール醸造業には長寿企業が多い。その理由は那辺にあるか,著者も長寿酒造業者のリストを整理・解析し考察を加えているが,明確な答えは見つかっていないようにも窺える。しかし,我が国の清酒製造業者が何代にもわたって酒造業を脈々と続けて来たことは厳然たる事実である。 貴重な調査記事の一読をお勧めするとともに,読者諸賢におかれてはそれぞれ考えをめぐらせ,将来への清酒製造業の維持・発展のよすがとして頂くことを希望したい。
著者
喜多 常夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌
巻号頁・発行日
vol.110, no.9, pp.604-616, 2015
被引用文献数
2

日本は世界的に見て,稀に見る長寿企業の多い国であるという。その中でも,とりわけ清酒製造業は長寿である。欧州では,ドイツなどでもワインやビール醸造業には長寿企業が多い。その理由は那辺にあるか,著者も長寿酒造業者のリストを整理・解析し考察を加えているが,明確な答えは見つかっていないようにも窺える。しかし,我が国の清酒製造業者が何代にもわたって酒造業を脈々と続けて来たことは厳然たる事実である。<br> 貴重な調査記事の一読をお勧めするとともに,読者諸賢におかれてはそれぞれ考えをめぐらせ,将来への清酒製造業の維持・発展のよすがとして頂くことを希望したい。
著者
喜多 常夫
出版者
日本醸造協会
巻号頁・発行日
vol.104, no.7, pp.531-545, 2009 (Released:2011-03-05)
著者
喜多 常夫
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.104, no.7, pp.531-545, 2009-07-15
被引用文献数
1

筆者の初めてめ海外産清酒の体験は、25年ほど前にさかのぼる。欧米ではいまや、日本人経営でない(中国人や韓国人経営、または欧米人経営の)日本食レストランは当たり前だが、すでに1980年代から英国、フランス、ドイツ、スペインではそのようなレストランが散見された。節約を旨とした当時のヨーロッパ出張では、和食が恋しいとき、日本人経営の店に比べると価格が安いそんな日本食レストランに入ることが多かった。そこでサケを頼むと、2度に一度の割で日本製でないサケがでてくるのに驚いた。韓国に白花(ペカ)という清酒があるのを知ったし、メニューにはSakeとあるのに清酒かどうか怪しいお燗酒が出てくる時もよくあった。またアメリカ産の清酒がずいぶんあるのにも驚いた。時代を経て、今では海外産のサケは、世界の日本食需要・サケ需要にとってなくてはならないものとなっている。日本国外で8カ国、20社以上が清酒・サケを製造しているし、焼酎(単式蒸留焼酎)と名のる商品も、8カ国以上、10数社で製造されている。清酒・焼酎の輸出実態については話題としてよく取り上げられるところだが、本稿では海外生産の清酒・焼酎の生産量について調査した情報を合わせて紹介し、日本製・海外製を含めた世界のマーケット動向を分析する。また、アメリカ、ブラジル、台湾、韓国、中国などの清酒生産の長い歴史を、共通の時間軸で記述し、長期的視点で見た現在のサケブームの背景を探る。これらを通じて、日本発の清酒と焼酎、さらに梅酒も含めた「日本の酒の将来」に関する提言を行いたい。
著者
喜多 常夫
出版者
日本醸造協会
巻号頁・発行日
vol.104, no.8, pp.592-606, 2009 (Released:2011-03-05)
著者
喜多 常夫
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.104, no.8, pp.592-606, 2009-08-15
被引用文献数
1 1

お酒の輸出と海外産清酒・焼酎に関する調査。日本の清酒、焼酎、梅酒の未来図。前稿では、海外生産の清酒・焼酎の生産事情を紹介し、日本製・海外製を含めた世界のマーケット動向を分析した。本稿では、アメリカ、ブラジル、台湾、韓国、中国などの清酒生産の歴史を包括的に記述し、長期的視点で見た現在のサケブームの背景を探る。これらを通じて、日本発の清酒と焼酎、さらに梅酒も含めた「日本の酒の将来」に関する提言を行いたい。