著者
西地 令子 古田 豊子 園田 和子
出版者
第一薬科大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2021-07-09

初年度(1年目)で、主に①匂いの絵本の作成・製本、②対象児の決定、一部調査開始、③母親へのインフォームドコンセント後、絵本を母親に郵送、児の発達(体重含む)チェックおよび食事および食行動(以下「食行動等」)の観察を実施する。2年目以降も初回調査を行うが、追跡調査も実施する。調査は月齢に応じた発達チェックや食行動等を行えるformsを作成し、対象児の月齢のQRコードを母親に送付し回答して得る。3年目以降は追跡調査とし分析を行う。原則対象児が3歳に達するまで観察を継続する。また、ある特定の匂い特異的な反応を示す児においては、発達障害診断ツール等を追加し観察を行う。
著者
関 洋介 笠間 和典 中神 朋子 岩本 安彦 清水 英治 吉川 絵梨 中里 哲也 園田 和子 根岸 由香 梅澤 昭子 黒川 良望
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.282-287, 2011 (Released:2011-05-11)
参考文献数
18

症例は41歳,男性.体重132 kg, BMI 52.2 kg/m2. 2型糖尿病,脂質異常症,高血圧,高尿酸血症,睡眠時無呼吸症候群を有し,肥満に対し数回の入院を含め18年にわたる内科的治療を行うも奏効しなかった.糖尿病細小血管症の進行,肥満随伴疾患の増悪を認めたため外科的治療目的で当院初診し,腹腔鏡下スリーブバイパス術を施行された.術後より経口血糖降下剤を中止したが,HbA1cは低下,5%台(以下HbA1cはJDS値で表記(糖尿病53: 450, 2010))で経過.術後6ヶ月目に施行した75 g経口ブドウ糖負荷試験では正常型を示した.術前認められた尿蛋白は術後6ヶ月目以降陰性化し,術後1年目には単純網膜症のグレードが低下,肥満随伴疾患も改善,術後14ヶ月目の体重は63.5 kg, BMI 25.8 kg/m2である.内科治療抵抗性高度肥満2型糖尿病において外科治療による減量や代謝異常改善の短期的効果は極めて良好であった.今後,外科治療の長期的効果や安全性を注意深く観察する予定である.