著者
坂寄 廣
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.55-62, 1989 (Released:2007-03-29)
参考文献数
17
被引用文献数
1 2

チビコケカニムシの, 成体雄を除く後胚子発生の各段階の外部形態を, 特に毛序式に注目して記載した。後胚子発生過程に見られる chelal trichobothria の数の変化から, チビコケカニムシは, 他の種では成体の重要な特徴となる12本の chelal trichobothria を持ったステージが欠落した, 幼形成熟による種であると結論した。
著者
坂寄 廣
出版者
The Japanese Society of Soil Zoology
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.1-7, 2002-02-28 (Released:2017-07-20)
参考文献数
9

長崎県琴海町の森林の落葉土壌層よりツチカニムシ科の2新種が発見されたので,それぞれMundochthonius kiyoshii sp. nov. (イシイカブトツチカニムシ,新称),Allochthonius kinkaiensis sp. nov. (キンカイツチカニムシ,新称)と命名して記載した.前者は,M.japonicusおよびM.minusculusに似るが,腹部背板の毛序式が4-6-6-6-6-6である点でM.japonicusと異なり,2眼あることや触手腿節の長さと幅の比が3.27-3.55である点などでM.minusculusと異なる.後者ほA.tamuraiに似るが,頭胸部の毛序式が10-4-6-2-4,26であること,鋏顎台に7毛が生えていることや触手腿節の長さと幅の比が雄で4.13-4.36,雌で4.03-4.28である点で異なる.