著者
佐藤 健二 瀧内 伸 角田 美里 鈴木 龍馬 佐々木 秀明 坂本 直道
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.535-540, 2013-06-05 (Released:2013-06-27)
参考文献数
15
被引用文献数
5 5

放射性物質によって汚染された土壌からの放射性セシウムの除去と吸着に関して検討した.除去操作では,汚染土壌として砂試料,除去溶液としてチオ尿素を添加した比較的低濃度の硫酸溶液を用いた.汚染された砂試料1 kgに対し少なくとも0.1 Mチオ尿素を含む1 M硫酸溶液1 Lを用い90℃ で加熱することで除去率80% が得られた.また,チオ尿素を含む硫酸溶液の液量を増やすことで90% 以上,そして除去操作を2回繰り返すことで96% の除去率が示された.本法を実用的のあるものとするために特注のステンレス製除去装置を用い検討した.その結果,基礎的な実験結果とほぼ同様な除去率が得られた.吸着操作では,砂試料から除去した放射性セシウムを含む汚染水,吸着剤としてゼオライトと活性炭を用い検討した.秋田県産のゼオライト2種と市販の活性炭3種を用い放射性セシウムの吸着について検討したところ活性炭へはほとんど吸着されなかったが,ゼオライト2種では共に96% 以上の吸着率が得られた.さらに,放射性セシウムの吸着について振とう時間やゼオライト量を変化させ吸着率への影響について検討すると共にゼオライトをガラス製カラムに入れたフロー式による吸着についても検討した.
著者
坂本 直道 安野 拓也 八木 貴弘 寶諸 知史 向後 保雄
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.389-389, 2004

我々は将来のナノマシニングへの応用を狙い、FIB-CVD法を用いて形成したDLC構造体に関する研究を行っている。本研究ではDLC構造体の微細構造と構成原子の化学結合状態を明らかにすることを目的とする。解析には高分解能分析透過型顕微鏡を用いた。透過電子像から得られた回折像は明瞭なハローパターンを示し試料が非晶質であることを示した。またDLCの典型的な電子エネルギ損失分光スペクトルを得ることが出来た。