著者
片岸 将広 岡田 茂彦 高山 純一 石川 俊之 埒 正浩
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.597-606, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
11

本論文では、バスレーンを活用した「自転車走行指導帯」(幅1.25mの着色帯) の設置による交通安全対策の効果と課題について述べる。道路交通法上、自転車は「車道の左側端」を走行しなければならないが、実態としては歩道走行や右側逆走など無秩序な走行が多くみられ、ルールと実態の乖離が近年の自転車関連の交通事故増加につながっていると考えられる。本論文では、バスレーンを活用した「自転車走行位置の明確化」と「交通ルール及びマナーの指導強化」を実施することが、歩行者・自転車・バス・クルマのそれぞれにとって安全・安心な道路空間の創出に効果的であることを、対策前後の自転車走行実態調査やアンケート調査等から明らかにしている。
著者
小滝 省市 高山 純一 中山 晶一朗 埒 正浩
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_723-I_733, 2014 (Released:2015-05-18)
参考文献数
10
被引用文献数
2

本研究では,地方都市の中心駅の駅前広場を対象として,都市計画現況調査1)のデータや都市計画部局職員へのアンケート調査,実地調査の結果を元に,駅前広場の整備の実態と容量不足の要因について分析し,面積算定基準において具体的な方針が示されていない一般車用施設の規模算定方法に関する課題を明らかにした.その結果,中心駅の駅前広場の約89%が整備中または整備済であり,内,約67%が混雑し,約51%が一般車用施設が不足するとしている.また,駅前広場における一般車用施設の容量不足の要因は,経年などによる想定以上の交通量の増加や,待合車両の対応を計画に見込んでいないことから,平均停車時間の計画値と実態値の乖離にあることを明らかにした.