著者
堀内 陽介 井上 智雄 岡田 謙一
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.567-576, 2011

Theatrical play is the composite art which involves producers in different charge. In planning production phase, sharing the same image of theatrical space among the producers is not easy. To assist the multiple users' work in planning, this paper proposes a system that actually reproduces a theatrical stage through two spaces: one is a physical miniature stage presented on the tabletop interface, and the other is a virtual theatrical stage linked with the miniature stage which reflects actions on the miniature stage in real time. By reproducing the actual stage situation through the two spaces, users become easy to create and share a picture of the whole theatrical stage.
著者
堀内 陽介 竹内 達史 西濱 大貴 井上 智雄 岡田 謙一
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2010-GN-75, no.13, pp.1-8, 2010-03-11

演劇創作は,音響や照明,舞台美術,空間デザインなど様々な芸術表現の組み合わせで協調的に作られる総合芸術であるが,実際の演劇で用いる舞台演出などを考える場合,演出を総合的に頭に思い描きながら作業を行うのは容易ではない.そこで本稿では,演劇創作活動の中でも音響や照明の演出プランニングに着目し,実際の舞台をイメージしやすい環境である,演劇における演出プランニングを支援するマルチユーザテーブルトップインタフェースを提案する.このシステムでは,テーブル型のタッチパネル上に役者を模した人形や舞台装置の模型を配置して小型の舞台を構築し,ユーザに対して舞台のイメージ支援を行う.各ユーザはこの小さな舞台空間上で演出を詳細に再現出来る.また,使用しているテーブルトップインタフェースの特性である操作者識別を活かし各ユーザの役割ごとにシステムからのフィードバックを変えることで,テーブルトップ上での複数人による同時な操作を効率的に支援する.さらに,考案した演出をシステムに保存して CUE シートの自動生成を行うことが出来る.評価実験から,提案システムの演出プランニングにおける有用性を確認した.
著者
名古屋 春満 武田 英孝 傳法 倫久 加藤 裕司 出口 一郎 福岡 卓也 丸山 元 堀内 陽介 棚橋 紀夫
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.59-66, 2011-01-25 (Released:2011-01-26)
参考文献数
23
被引用文献数
7 5

2002年8月から2009年10月までの間に埼玉医科大学国際医療センター・埼玉医科大学病院を受診した特発性頸部内頸動脈解離症例10例(年齢は36~70歳,男性8例,女性2例)について臨床的検討を行った.診断にはSASSY-Japan脳動脈解離ワーキンググループの「脳動脈解離の診断基準」をもとに,頭部MRI・MRA,3D-CTA,脳血管撮影,頸動脈超音波検査などの検査を用いて行った.脳虚血発症例は8例,頸部痛のみの症例が1例,無症候性が1例であった.発症時に頭痛または頸部痛を伴った症例は4例(40%)であった.10例中4例で発症後3カ月以内に画像上解離血管の改善が認められた.発症3カ月後のmodified Rankin Scale(mRS)は7例がmRS 1であり,3例がmRS 2と全例で転帰が良好であった.平均観察期間17.2カ月において,全例で脳卒中の再発を認めなかった.本邦においても特発性頸部内頸動脈解離症例は決して稀ではなく,内頸動脈の閉塞または狭窄を来した症例に遭遇した際には,常に本疾患を念頭においた複数の検査を可及的速やかに行う必要がある.