著者
福田 武司 堀池 寛 高田 孝 鈴木 幸子 上出 英樹 木村 暢之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-05-31

液体ナトリウムの分光透過率に関する予備的な知見に基づき、液体ナトリウム中に真空紫外光を効率的に分散する追跡元素を添加して、誘導放射光の2次元輝度分布画像を観測することにより、液体ナトリウム内部における2次元の流れ場を高分解能で可視化する技術の開発を実施した。従来の誘導ラマン光源よりも極めて大きな放射スペクトル輝度が得られるアルゴンのエキシマ分子を電子ビームで励起する方式の光源を採用するとともに、トロイダル形状を持つ回折格子型2次元イメージング分光計測装置で追跡元素であるグラファイト粒子のスペクトル計測を行った。その結果、液体ナトリウムの高精度速度場計測実現に係わる展望を得ることが出来た。
著者
宮崎 慶次 浜田 勝彦 井上 正二 堀池 寛 折田 潤一
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

本研究は、高い安全性を確保しつつ高速増殖炉の経済性の向上を図るため、中間熱交換機と蒸気発生器を一体化して簡素化する独自案AIHX(Advanced Intermediate Heat eXchanger)の展開研究である。本科研により昨年度に制作した長尺加熱装置を試験部本体として熱媒体ガリウムを追加し、本年度に購入した液体金属ガリウム循環ポンプおよび液体金属循環装置用架台を付加して昨年度の自然循環実験に引き続いて、中間熱媒体ガリウムの強制循環(Pe【less than or equal】500)熱伝達実験を行った。(1)新型中間熱交換機(AIHX)内の液体金属Gaの強制循環熱伝達特性加熱ヒーター群側では熱伝達特性はSubbotinの式(Nu=5+0.025Pe0.8)と比較して、中流速領域(100【less than or equal】Pe【less than or equal】500)では高い熱伝達を示し、Nu=5+0.05Pe0.8となる。ヘリカル状冷却管側ではHoeの式(Nu=0.43+0.228Pe0.67)に比べて高く、中Pe領域で6.34+0.256Pe0.67となった。これらの結果については、尚、精査し確認を要するが、良好な熱伝達特性を示す結果である。(2)温度揺らぎの測定と局所的な流体移動・伝達メカニズムの解析経路が単純形状の加熱側では、相互相関による局所流速は電磁流量計流速と一致する。温度揺らぎのRMS値は流速増加とともに一旦増加してから減少する。これは発生メカニズムが加熱面近傍の温度勾配に流れの乱れが加わって発生することを示している。(3)高速増殖炉実用化への適応性の検討強制循環させれば優れた熱伝達特性が得られるが、実機のような長尺では自然循環でも「もんじゅ」同等以上の特性が期待される。実験結果を精査して、詳細検討を行い、結果は学会誌に発表の予定。
著者
堀池 寛 福田 武司 鈴木 幸子 山岡 信夫 近藤 浩夫 峰原 英介 宮本 斉児 峰原 英介 宮本 斉児 近藤 浩夫
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、ピコ秒パルスを持った高輝度の自由電子レーザーを利用して、原子炉や燃料集合体等の大型構造体の非熱解体技術への適用性を実験的に調べた。軽水炉用燃料被覆管材料であるジルカロイ4等を用いて、市販最新鋭レーザーと切削形状を比較した結果、これら原子炉材料の効率的(狭切削幅)非熱プロセスが実現可能であることを示した。また、ナノ秒パルスレーザーを用い、加工切削形状へ与える基礎的な条件を確認し、厚肉構造材を加工するために必要なレーザー光および導光のための光学系が備えるべき条件を実験的に確認した。