著者
池田 敬子 小山 一 鈴木 幸子 辻本 和子
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

アミノ酸誘導体など食品や食品由来成分のもつ微生物不活化(消毒)活性を利用したスキンケアによい新しいタイプの消毒薬の開発を念頭に食品由来成分の探索とその作用機構の解析、ならびに実際の応用に向けたウイルス伝播力の解析を行った。塩基性アミノ酸のひとつアルギニンの持つ殺菌作用(ことに緑膿菌への)や梅酢ポリフェノールなどのウイルス不活化作用を見出し、ことに呼吸器感染症起因ウイルスへの消毒作用を明らかにした。また、医療環境を汚染したウイルスの持つ伝播力を汚染後の時間との関係において定量的に解析した。
著者
池田 敬子 小山 一 鈴木 幸子
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

皮膚に安全で不活化効果の高い消毒薬の開発を念頭に、アルギニン及びアミノ酸誘導体や食品由来天然物質のウイルスや細菌に対する作用を網羅的に調べ、ウイルス不活化作用や殺菌作用、抗ウイルス作用があることを見出した。インビトロでの解析に加えて、体表への表在性ヘルペスウイルス感染症に対してインビボでの効果についても検証した。同時に、医療者の衣服などを汚染したウイルスがもつ伝播力についても実験的な解析を行った。
著者
鈴木 幸子 岩立 京子
出版者
日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.180-191, 2010-12-25

本研究は,幼稚園の帰りの集まりにおいて,3歳児が「別れのあいさつ」のルーティンを学んでいくダイナミックな過程を,幼児と保育者,幼児と他児のやりとりにおける言葉や仕草,表情を詳細に記録し,心情面も含めて考察した。その結果,まず,子どもは個人の楽しさや自分の思いを表現するために教師の提示したルーティンを破り,共に行動する楽しさによってルーティンに戻る。保育者はあいさつのルーティンの要素間の間合いを短くすることで,子どもがルーティンを実行するように援助をしていた。次第に,子ども同士がルーティンの実行を互いにうながすようになっていった。この変化の様相から,子どもが自発的にルーティンを学んでいくためには,子ども同士が影響し合うこと,また,その基盤としての子どもと保育者との信頼関係が重要であると考察された。
著者
階堂 武郎 鈴木 幸子 本田 靖 本城 綾子 前倉 亮治
出版者
日本健康学会
雑誌
日本健康学会誌 (ISSN:24326712)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.85-93, 2017-05-31 (Released:2017-06-26)
参考文献数
18
被引用文献数
1

A cohort study was conducted on 27 patients suffering from chronic obstructive pulmonary disease (COPD) and visiting outpatient medical facilities within Osaka Prefecture, to elucidate meteorological factors related to their complaints of dyspnea and disease exacerbation.Measurements in patientsʼ bedrooms made daily between 00:00-06:00 from July 1 to August 31, 2012 showed that the percentage of patients exposed to a wet-bulb globe temperature (WBGT) of ≧ 28°C increased between mid- and late July, reaching a one-day peak of 21%. In addition, 62.5% of patients experienced a WBGT of ≧28 °C at least once during the monitored hours in the same period. The results of applying a logistic regression model to data from June 1 to September 30, 2012 showed that the minimum WBGT in a patientʼs bedroom, even when controlled for daily minimum temperature, has statistically significant association with complaints of dyspnea and bad physical condition. This finding demonstrated that regulating a patientʼs bedroom environment is very important in the summer season.
著者
鈴木 幸子
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
甲殻類の研究 (ISSN:02873478)
巻号頁・発行日
no.10, pp.61-68, 1980-11

アカテガニの脱皮に及ぼす歩脚除去の影響を眼柄を切除した場合と熱処理の場合とで比較した。アカテガニを脱皮直後に2(1対),4(2対)あるいは6(3対)本の歩脚を除去すると次の脱皮は正常(歩脚を除去しない)個体よりも促進され,脱皮率も上昇する。この脱皮の促進は除去した歩脚数に比例する。一方眼柄を切除した場合には今まで十脚類で報告されたようにアカテガニでも脱皮を誘発し歩脚除去よりも著しい効果を示す。眼柄と歩脚を同時に除去すると次の脱皮は眼柄だけを切除した個体よりも遅延する。この脱皮の遅れる程度は除去歩脚数と比例関係にあった。FINGERMAN and FINGERMAN(1974)はUca pugilatorで,McCARTHY and SKINNER(1977a)はGecarcinus lateralisでそれぞれ無眼のカニから歩脚を除去すると脱皮は遅延することを認めているが,アカテガニによる結果とは多少相違している。
著者
鈴木 幸子 高瀬 直彦
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.14-16, 1961
被引用文献数
1

高層アパートの階段昇降を歩行で職とする人を被検者としてエネルギー代謝を実験した。<BR>普通の階段上昇速度は毎分40m内外でエネルギー代謝率は10となりかなり高い, 下降時は毎分45m程度で3程度となる。駈け昇る即ち毎分70mとなるとそのエネルギー代謝率は26となる。下降時でも毎分70mでは6.8となる。1回の昇降時間は短いが, こうしたアパート配達を職とする人の中には1棟で4回, 30棟で120回と階段昇降するとなると生体への負担は相当大きくなるものと思わねばならない。エネルギー代謝率7程度でとどめるとすると上昇時毎分30m, 下降時70mまでである。<BR>これは年令的に若く, しかも職業人でこの値となるから一般人がこの速度ではエネルギー代謝率は更に大きくなることが予想されるのでアパート昇降時の毎分速度は, これ以上遅くする必要があろう。
著者
鈴木 幸子 福田 達男 荒金 眞佐子 吉澤 政夫 森本 陽治 安田 一郎 伊田 喜光
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬學雜誌 : shoyakugaku zasshi : the Japanese journal of pharmacognosy
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.28-31, 2006

In order to realize the cultivation of Asiasarum sieboldii from the seed, the growth condition of the embryos and germination conditions of the seeds were studied. Although the embryos of the seeds soon after harvest were immature and undifferentiated, they grew to differentiate into cotyledons and radicles during storage in wet sand at room temperature, and germinated with rooting 120 days after harvest. The optimum temperatures for growth of the embryos and the germination of the seeds were shown to be 15-20℃, whereas more than 90% success rate was obtained in about 60 days on the germination test in petri dishes. On the other hand, the optimum temperature for seedling emergence is thought to be 8-10℃, since the germinated seeds planted in a sowing bed sprouted in the early spring after lower temperature in winter.
著者
鈴木 幸子
出版者
東海学園大学
雑誌
紀要 (ISSN:02858428)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.35-43, 1990-07-20
著者
福田 武司 堀池 寛 高田 孝 鈴木 幸子 上出 英樹 木村 暢之
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-05-31

液体ナトリウムの分光透過率に関する予備的な知見に基づき、液体ナトリウム中に真空紫外光を効率的に分散する追跡元素を添加して、誘導放射光の2次元輝度分布画像を観測することにより、液体ナトリウム内部における2次元の流れ場を高分解能で可視化する技術の開発を実施した。従来の誘導ラマン光源よりも極めて大きな放射スペクトル輝度が得られるアルゴンのエキシマ分子を電子ビームで励起する方式の光源を採用するとともに、トロイダル形状を持つ回折格子型2次元イメージング分光計測装置で追跡元素であるグラファイト粒子のスペクトル計測を行った。その結果、液体ナトリウムの高精度速度場計測実現に係わる展望を得ることが出来た。
著者
坂本 めぐみ 兼宗 美幸 工藤 里香 那須野 順子 鈴木 幸子 萱場 一則
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.73-77, 2010

【目的】県民の健康づくりの施策として大型ショッピングセンターで展開している埼玉県民の健康支援施設「埼玉県まちなか保健室」の認知度と活用方法と、大型ショッピングセンターを活用した女性の健康支援の方法を明らかにする。【方法】ショッピングセンターを利用する、成人女性および子育て世代の女性233名に対して、自記式質問紙調査を実施した。【結果】まちなか保健室は全体の7.6%が知っていたが今後の利用希望者は55.6%であった。女性の健康事業の希望内容は、マンモグラフィー、骨密度、婦人科疾患相談が多かった。また育児支援希望では、簡単な子ども向け朝食作り、子どもの病気の応急手当、母親のリラックスサービスへの希望が多かった。更年期以降の成人女性と子育て期の女性では希望に差がみられた。【結論】大型ショッピングセンターにおける女性の健康の支援サービスと子育て支援の可能性が示唆された。
著者
堀池 寛 福田 武司 鈴木 幸子 山岡 信夫 近藤 浩夫 峰原 英介 宮本 斉児 峰原 英介 宮本 斉児 近藤 浩夫
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、ピコ秒パルスを持った高輝度の自由電子レーザーを利用して、原子炉や燃料集合体等の大型構造体の非熱解体技術への適用性を実験的に調べた。軽水炉用燃料被覆管材料であるジルカロイ4等を用いて、市販最新鋭レーザーと切削形状を比較した結果、これら原子炉材料の効率的(狭切削幅)非熱プロセスが実現可能であることを示した。また、ナノ秒パルスレーザーを用い、加工切削形状へ与える基礎的な条件を確認し、厚肉構造材を加工するために必要なレーザー光および導光のための光学系が備えるべき条件を実験的に確認した。
著者
成田 伸 大原 良子 鈴木 幸子 遠藤 俊子 齋藤 益子 吉沢 豊予子 野々山 未希子 水流 聡子 跡上 冨美 矢野 美紀 西岡 啓子 加藤 優子 森島 知子 齋藤 良子 角川 志穂 段ノ上 秀雄 黒田 裕子 工藤 里香
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

望まない妊娠や性感染症罹患の予防を専門的に支援する避妊・性感染症予防カウンセラー育成プログラムを構築した。プログラムは6日間の集合教育と専用のウエブサイトを活用した自己学習からなり、2008年度と2009年度の2回にわたって助産師を対象に開催した。育成プログラムの成果を評価するために、受講者と非受講の比較群で学習成果を比較した結果、受講者に知識の増加や態度の変容がみられた。また受講者のカウンセリング能力が向上した。今後は、育成されたカウンセラーの実践自体を評価する研究が必要である。
著者
成田 伸 齋藤 良子 小川 朋子 角川 志穂 段ノ上 秀雄 野々山 未希子 鈴木 幸子 野々山 未希子 工藤 里香 水流 聡子
出版者
自治医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本科研の避妊・性感染症予防カウンセラー育成プログラムを受講した助産師の実践評価を目的に、プログラムに参加しその後病院で産後の女性へのケアを行ってきた助産師 9 名を対象にグループインタビューを行い分析した結果、産後入院期間が短く、避妊に関しては集団で簡単に話すのみで、性感染症の話題はない等の現状が明らかになった。今後は、これらの対象者により近い場で活動している薬局の薬剤師との連携等、情報アクセスで新たな展開が必要と明らかとなった。