著者
塩見 大輔 大島 拓
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.27-29, 2023 (Released:2023-03-25)
参考文献数
10

バクテリアは細胞壁合成が阻害されると溶菌するが,高浸透圧条件下では一部の細胞が細胞壁が無くても生存可能なL-formと呼ばれる状態に変換し,増殖できる.本稿では,その変換機構を明らかにすべく,我々の研究チームが行ったL-formのリアルタイム可視化による成果を中心に紹介する.
著者
塩見 大輔
出版者
大阪市立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

DNAの塩基配列を使えば,何らかの機能性を持った分子を望みの配列様式で並べて,分子集合機能系を構築することが可能になる.本研究では,一本鎖DNAと小分子の核酸塩基誘導体との組み合わせで,分子スピン集合系を構築することを提案した.いくつかのモデル系について,分子力場計算による配座探索と構造最適化の計算により,最安定構造を明らかにした.アデニンとシトシンの代わりにそれぞれ,ジアミノトリアジンとイソシトシンを導入(置換)したニトロニルニトロキシドラジカル誘導体を用いた系では,一本鎖DNAと小分子の組み合わせであっても,擬似的な二重鎖構造は保たれることがわかった.