著者
野本 直樹 多川 正 荒木 信夫 大久保 努 上村 繁樹
雑誌
宇部工業高等専門学校研究報告 (ISSN:03864359)
巻号頁・発行日
no.66, pp.5-9, 2020-03

To investigate the hygienic environment in Peru, we visited Cusco sewage treatment plant. The altitude of Cusco sewage treatment plant is 3,193 m being considered that it is one of the treatment plants installed at the highest elevation in the world. It is the newest plant in Peru and the present facility has run since 2014. The treatment type is trickling filter with PVC media. One of the features for being installed at high altitude is installing blowers to supply oxygen despite that trickling filter substantially does not need aeration. It is because of the low oxygen concentration in the air at high altitude. It should be noticed that the plant was entirely controlled by modernized and sophisticated system despite that it was built in developing country.
著者
上村 繁樹 大久保 努 多川 正 大野 翔平 荒木 信夫
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.303-312, 2017
被引用文献数
1

インドネシア,ジョグジャカルタのスクナン村では,住民による革新的なごみマネジメント・システムが運営されている。住民は,家庭ごみを,プラスチック,紙,金属・ガラス,生ごみに分別し,資源ごみは売却され,生ごみはコンポストにされて肥料として利用されている。また,プラスチック袋等のごみから作られた工芸品 (エコ雑貨) を生産・販売するなど,さまざまな工夫を凝らしたリサイクル活動がなされている。この活動によって,村に収入が入るだけではなく,村の生活環境も大幅に改善された。本稿では,この地域密着型ごみマネジメント・システムの詳細を紹介するとともに,途上国の農村における廃棄物管理のあり方について考察する。
著者
生地 正人 井上 雄二 末次 綾 奥村 朋子 出濱 和弥 多川 正 中矢 雄二
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.145-153, 2014
被引用文献数
2

傾斜土槽法は,低エネルギ-消費型の好気性浄化法である。この浄化機構を解明するためにスポンジ担体の傾斜土槽で実験を行った。本実験は,20~50分の水理学的滞留時間で有機性汚濁物質と総窒素(T-N)・総リン(T-P)が同時に浄化されることを示した。排水が傾斜土槽を浸透流下すると,水と有機性汚濁物質は分離される。溶解性の有機性汚濁物質は,生物学的吸着作用で分離され,これに要する時間が20~50分である。冬季を除けば槽内の生物学的浄化活性は高く,槽内部に捕捉された有機物は,土壌にみられる生物群によって分解される。槽重量は冬季に増加し,春季に減少した。T-N・T-P浄化は,生物学的な資化による。さらに,T-Nは硝化・脱窒反応で浄化され,T-Pはリンを含む生成土壌が槽内に残留することで浄化される。本法では,水と汚濁物質の分離,有機物の分解,汚泥の減量化,T-NとT-Pの浄化が同じ槽内で同時進行する。