著者
島袋 恒男 大城 房美 Shimabukuro tsuneo Oshiro fusami
出版者
琉球大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466038)
巻号頁・発行日
no.19, pp.91-104, 2012

高校教師が現在受け持っている「勉強ができる生徒」の抱く気持ちや考えを推測学習・対人・進路CAMI尺度を使って予測させた。その因子分析の結果、第1因子「未知の原因・運・他者の援助」、第2因子「努力・他者の援助」、第3因子「能力・運」、第4因子「未知の原因」を見出した。各因子と教師の成長性との相関分析の結果、勉強のできる生徒の、「教師の援助」や生徒自身の「努力」を強調する教師は、「教育指導への自信」や、「同僚・先輩・職場の雰囲気・生徒との関係や幅広い人間としての成長」の高いことがわかった。反対に、「教育指導への悩み」を感じている教師は、勉強のできる生徒に対して、なぜ勉強ができるのかその「原因がわからない」し、「運や能力や教師の援助」で説明しており、生徒自身の「努力」の過程を理解することができないということがわかった。そして性別、教職経験年数毎の分析を通して教師の予測する勉強のできる子の「推測CAMI」 と「教師の成長性」についての考察が行われた。
著者
大城 房美 ベルント ジャクリーヌ 中垣 恒太郎 吉原 ゆかり 長池 一美 須川 亜紀子
出版者
筑紫女学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

「女性」という主体とグローバル化によって拡がったMANGAは、均質ではなく多様な表現を生み出しているという先の研究から得られた観点から、本研究では「グローカル化」をキーワードに、アジア(東/東南アジア)に焦点を定め、各地域での日本マンガの影響、地域独自の女性マンガ文化の成り立ちや発展、動向や現状の調査・分析を行い、その成果を論文や学会で発表し、論集を発行した。女性MANGA研究プロジェクトとして開催した3回の国際会議では、地域公共機関の協力を得て現地の女性作家も招聘して討論を行い、グローカルな現象を経て生み出されたMANGAの派生文化的領域の可能性のさらなる検証が、今後の課題として確認された。
著者
大城 房美 ジャクリーヌ ベルント 中垣 恒太郎 吉原 ゆかり
出版者
筑紫女学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

アメリカ女性コミックス、つまり、欧米を起点とした本研究は、3年間の研究期間で、欧米・日本・アジアと、順調に研究者のネットワークを拡げた。先行研究が殆ど存在しないため、調査を進めると同時に、研究の場を作ることを重視し、1年目には京都、2年目にはシンガポール、3年目にはハノイで、多国籍の参加者による国際会議を企画開催した。研究者・作家・読者という3面からののアプローチを実現した国際会議/展覧会/ワークショップを通して、女性とマンガ/コミックスの関係に、日本を越えグローバルに多様な文化を結びつける新しいメディアとしての可能性を示した。