著者
大場 隆之 中村 友二
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.75-81, 2020-02-10 (Released:2020-02-10)
参考文献数
72

多様に進化した3次元集積技術をレビューする.電子情報産業は,半導体デバイスとシステムの機能および市場性を両輪として300兆円規模に発展した.これらを牽引(けんいん)してきたのが微細化と実装技術である.ところが,微細化は物理限界に近づき,また実装性能は頭打ちになりつつある.3次元集積技術は,これら2つの課題に対する新たなブレークスルーとして今後進展することが期待されている.本稿では,さらなる高集積化,高機能化に向け,前工程・後工程それぞれの世界で開発が進められた3次元積層技術を振り返り,筆者らが開発したウェーハレベル3次元集積技術について紹介する.
著者
近藤 直 大場 隆之 伊藤 浩之 鹿島 光司 深水 克郎 Kondo Naoshi Oba Takayuki Ito Hiroyuki Kashima Koji Fukozu Katsuro
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料 = JAXA Special Publication (ISSN:24332232)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-19-001, pp.53-63, 2019-06-19

月面農場にて栽培する8品目(イネ、ダイズ、サツマイモ、ジャガイモ、トマト、レタス、キュウリ、イチゴ)を、居住人数6人および100人を想定し、特に100人の場合において効率的に生産可能と考えられる方法を提案する。本提案では、まず栽培8品目すべてに共通して適用する技術を示す。次にそれぞれの生産品目ごとに栽培スタイル(栽培様式)を定める。そしてその様式を実現するために最適な栽培方式、例えばバッチ式の栽培か栽培部分が移動することによる連続式かに大まかに大別した。作物の生産過程は、播種(定植)、生育、収穫などの工程に区分され、各工程において可能な限り自動作業を導入するために必要な生育・環境モニタリング項目、具体的なセンシング方法および機械化方法を提案する。それら要素技術の中には、既存の技術を応用することで達成可能と考えられるものもあるが、ドローン、ロボットの開発やセンシング方法の確立など、今後さらなる技術向上が必要と考えられる方法も含む。