著者
大塚 浩司 大町 真一郎 阿曽 弘具
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DBS,データベースシステム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.140, no.2, pp.415-420, 2006-07-14
参考文献数
6

共通のトピックに関するウェブページの集合であるウェブコミュニティを抽出する手法の1っとしてHITSアルゴリズムが知られている.HITSアルゴリズムは,ウェブコミュニティを"オーソリティ"と"ハブ"と呼ばれる2種類のウェブページからなる2階層の構造をしていると仮定し,これを2部グラフと見なして抽出することを目的としている.しかし,一般にウェブコミュニティはより複雑なリンク構造を持っている.本論文では,3階層以上の多階層のリンク構造を持つウェブコミュニティを抽出することを目的とし,オーソリティ・ハブに加えて中間ノードを導入したウェブコミュニティ抽出法を提案する.提案手法により,HITSアルゴリズムでは抽出しにくいページをウェブコミュニティのメンバとして抽出することが可能であることを実験により示す.
著者
大塚 浩司 後藤 幸正
出版者
東北学院大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

X線造影撮影法を用いて、コンクリートのフラクチャープロセスゾーンを検出し、その性状を明らかにすることを目的とする研究を行った結果、研究の期間(平成4年度〜平成5年度まで)に得られた成果の概要は次の通りである。(1)本研究によって得られた、X線造影撮影法はコンクリート中に発生する微細なひび割れ群からなるフラクチャープロセスゾーンを非破壊的に検出するのに有効な手法であることが明らかとなった。(2)CT試験(コンパクトテンション試験)供試体を用い、供試体の寸法を同一とし、コンクリートの粗骨材の最大寸法を4種類に変えた場合のフラクチャープロセスゾーンの検出結果を比較したところ、微細ひび割れ群からなるそのフラクチャープロセスゾーンの性状は粗骨材の最大寸法に極めて大きく関係しており、特にその幅(破壊進行領域と直角方向)は粗骨材の最大寸法が増大するほど大きくなる傾向があることが明らかとなった。その最大幅は、粗骨材最大寸法が5mmの場合はその2.5倍程度であり、微細ひび割れの周辺の雲状の部分も含めると4.3倍程度であった。(3)荷重-開口変位曲線下の面積から求められる、破壊に使用されたエネルギーを破壊領域の面積で除した、破壊エネルギーGFは粗骨材の最大寸法が増大するにつれて大きくなる傾向がみられた。一方、破壊に使用されたエネルギーを破壊領域の体積で除した、破壊エネルギーGWは粗骨材の最大寸法に関わらずほぼ同様な値となる傾向が見られた。(4)粗骨材として河川砂利を用いたコンクリートの場合のフラクチャープロセスゾーンの幅は砕石を用いた場合のそれよりもやや広くなる傾向が見られた。