著者
有賀 義明 藤縄 幸雄 川上 則明 大角 恒雄 西野 哉誉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学論文集
巻号頁・発行日
vol.28, pp.45, 2005

大地震時のダムの安全管理は, 大変重要な技術事項である. 我が国では, 兵庫県南部地震以降, 文部科学省, 防災科学技術研究所, 気象庁等の地震観測網が高密度に整備され, 地震発生時に震源から少し離れた地点では, 地震動が到達する前に緊急地震速報を受信することが可能になりつつある. また, 数値解析技術の進歩に伴い, 地盤-構造物系の三次元動的解析を高精度で行えるようになっている. こうした背景から, 本研究では, 既設ダム等の安全管理の効率化, 地震防災性能の向上等に役立てるために, 三次元動的解析技術と緊急地震速報を有機的に連携させることによって大地震時の既設ダムの安全性を即時的に評価する手法を開発した.
著者
大角 恒雄 福島 康宏
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.I_69-I_78, 2015 (Released:2015-09-25)
参考文献数
26

西アジアに甚大な地震・津波被害を及ぼしたAD 365年クレタ(Crete)沖地震は,M8.5クラスであったことが言われている.この地震による津波はギリシャ沿岸のみならず,古代都市であるアレキサンドリア(Alexandria),シリア地域に大きな被害を及ぼしたことが伝えられている.AD 365年の地震は,東部地中海地域の代表的地震であるが,Pirazzoli(1986)は東地中海周辺の海岸線の隆起地形に着目し,AD 350-550年が過去2000年に遡ってこの地域で最も顕著な地震の活動期の一つであったことを記述している.当時の痕跡である現地の地盤隆起は今でもクレタ島には存在し,その特徴と数多くの研究者のAD365年クレタ沖地震のパラメータを検証し,統計的グリーン関数法を用いて当時の地震動を推定した.
著者
大角 恒雄 福島 康宏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.I_69-I_78, 2015

西アジアに甚大な地震・津波被害を及ぼしたAD 365年クレタ(Crete)沖地震は,<i>M</i>8.5クラスであったことが言われている.この地震による津波はギリシャ沿岸のみならず,古代都市であるアレキサンドリア(Alexandria),シリア地域に大きな被害を及ぼしたことが伝えられている.AD 365年の地震は,東部地中海地域の代表的地震であるが,Pirazzoli(1986)は東地中海周辺の海岸線の隆起地形に着目し,AD 350-550年が過去2000年に遡ってこの地域で最も顕著な地震の活動期の一つであったことを記述している.当時の痕跡である現地の地盤隆起は今でもクレタ島には存在し,その特徴と数多くの研究者のAD365年クレタ沖地震のパラメータを検証し,統計的グリーン関数法を用いて当時の地震動を推定した.