著者
大野 俊和 長谷川 由希子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.87-94, 2001-07-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

本研究では, いじめの被害者に対する外見的ステレオタイプについて検討した。調査対象者に, 彼らとはまったく面識のない, 中学校の卒業アルバムから得た2クラス分の生徒写真 (49枚) を刺激として提示し, いじめの被害者を判断させた場合, 彼らの判断がどの程度一致するかを検討した。その結果, 多くの写真において調査対象者間の判断が一致することはなかったが, 数枚の写真において判断は強く一致していた。ある写真では, 約70%の調査対象者による判断の一致が示された。また, 別調査の結果, 強い一致が見られた写真の外見的特徴として, 一般的な弱さが示された。そして, クラスに在籍していた級友に対して実際のいじめの被害者が誰であったかを調査した結果, 面識のない調査対象者が, いじめの被害者として想定した人物の多くは, 実際のいじめの被害者ではないが, 調査対象者の7割がいじめの被害者として想定する1名の人物は, 級友から実際にいじめの被害者であったとの報告を最も多く得ていた。
著者
大野 俊和
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.230-239, 1996-12-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
31
被引用文献数
1

「いじめの被害者にも問題がある」とする見解は, 一般的によく聞かれる見解である。本研究の目的は, 攻撃が「いじめ」として定義される特徴的な形によって, この見解が生じてしまう可能性について検討することにある。本実験では, 以下の2つの仮説が検討された。(1) ある攻撃が, 単独の加害者により行われる場合に比べ, 集団により行われた場合の方が, 被害者は否定的に評価される。(2) ある攻撃が, 一時的に行われる場合に比べ, 継続的に行われた場合の方が, 被害者は否定的に評価される。本実験の結果により, 仮説1は支持されたが, 仮説2は支持されなかった。また予備実験の結果から, 否定的評価と関連する個人差要因として「自己統制能力への自信」と「社会一般に対する不信感」と解釈される2つの信念・態度の存在が指摘された。
著者
大野 俊和
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.230-239, 1996

「いじめの被害者にも問題がある」とする見解は, 一般的によく聞かれる見解である。本研究の目的は, 攻撃が「いじめ」として定義される特徴的な形によって, この見解が生じてしまう可能性について検討することにある。本実験では, 以下の2つの仮説が検討された。(1) ある攻撃が, 単独の加害者により行われる場合に比べ, 集団により行われた場合の方が, 被害者は否定的に評価される。(2) ある攻撃が, 一時的に行われる場合に比べ, 継続的に行われた場合の方が, 被害者は否定的に評価される。本実験の結果により, 仮説1は支持されたが, 仮説2は支持されなかった。また予備実験の結果から, 否定的評価と関連する個人差要因として「自己統制能力への自信」と「社会一般に対する不信感」と解釈される2つの信念・態度の存在が指摘された。