著者
天井 勝海
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.66-71, 1971-09-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
天井 勝海
出版者
The Geographic Education Society of Japan
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.21-30, 1967

(1) 東京大都市圏における人口変動の型の構成は, 明瞭な同心円的圏構造として捉えることができ, H型-C型-H型と展開されている。<br>(2) C型地域の拡大は, 東京 (23区), 東京周辺の都市の郊外化人口の結果である。<br>(3) C型地域の拡大は, もとH型地域をくみいれたものであり, その前線はまさに大都市地域化の進行しつつある地域として位置づけることができる。<br>(4) C型地域の拡大に伴い, 都心部においては人口の空洞化現象がみられ, H型地域の副都心方向への拡大傾向にある。<br>(5) H型からC型へ, C型からH型への変移地帯にA型, B型の分布が認められ, H型, またはC型への移行する前段階と考えられる。<br>(6) 人口流動から得た都市圏度の値は核心都市との結び付きを示す尺度として有効であるが, C型地域のほとんどは都市圏度500以上の地域であり, 東京 (23区) との関係を維持しながら人口の郊外化を起し, 大都市圏の拡大を行っていることを示すものである。<br>(7) このようにして捉えられた東京大都市圏は, 東海道線方向→東北, 高崎線方向に拡大化が進み, 現在では東武伊勢崎線, 常磐線方向への拡大が顕著である。<br>地形的には台地の都市化→沖積低地の都市化の傾向がみられる。
著者
天井 勝海
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.51-61, 1973

「修学旅行否定論」にみられるように, 遠足, 林間学校, 修学旅行などの校外学習に対する批判の声は依然として強く残されている。 これは, 校外学習の教育的効果が, 期待したほど上らず, 教育的計画になればなるほど生徒はなじまなくなるといった傾向がみられるためでもある。<br>本校 (東京都立羽田高等学校) では, このような校外学習に対して, 校外学習の意義を, 再確認して, 活発化されたホームルーム活動を通して, 現地で学習する校外学習を計画した。 現地での学習は, いわゆるフィールドワークであり, 授業の中で実施されているフィールドワークとは, 違った地域 (今回は, 山口県萩市と長野県白馬村塩島) でのものであり生徒の関心も高かった。<br>この計画では, 多くの問題を残しつつも, とくに, 事前の準備に相当の時間をかけて実施されるように計画した。 そのため, 生徒一人一人は現地の理解には, 大いに役立ったし, 地理の教科からこの計画を評価すれば, 地理的見方, 考え方を伸ばすのに, 大いに効果があった。<br>また, 班活動, ホームルーム活動を通しての事前の準備-実施-事後の処理にあたったため, 各ホームルームでの協力体制や友情を深めるとか, 集団で調査や行動してみる経験などを得ることができ, ホームルーム経営といった面からの評価も見のがせない。