著者
奥山 圭一 加藤 純郎 山田 哲哉
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.55-75, 2005-03

REV was the first reentry capsule developed through pure domestic technology and successfully recovered. REV is thermally protected against the severe aerodynamic heating by carbon-phenolic ablator material. The present paper describes the feature of the heating test in the arc windtunnel and the ablator characteristics clarified during the research and development process of the REV heatshield. Because the heat flux anticipated on the stagnation surface is about 2 MW/m^2, the dominant surface recession mechanism is identified to be in the reaction control region. The thermochemical reaction data have been acquired through three arc-heater facilities with different enthalpy level for calibration and tuning of the ablation analysis code. The thermomechanical behavior of the ablator under the high heat flux environment such as delamination, or spallation also has been investigated for functional safety of the heatshield.
著者
奥山 圭一 座古 勝
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.35-43, 2004 (Released:2004-06-23)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

軽い熱防御材料は,アブレータを完全に炭化するまで使用することで実現できる.今回,研究対象としたアブレータは,2層式の完全炭化型の炭素繊維強化フェノール樹脂(CFRP)である.アブレータ母材は,炭化材と比較して重い.したがって,母材層を残す従来の設計手法を採用したアブレータは,完全炭化させたアブレータと比較して重くなる.本研究において,全炭化させた2層式アブレータの表面温度は,従来法と比較して大きくなることが確認された.しかしながら,全炭化させた2層式アブレータの表面損耗量は,従来法と大差がなかった.これは,拡散律速領域(700Kから3000K)において,表面損耗量が表面温度の増減に強く影響されないためと考えられる.
著者
奥山 圭一 座古 勝
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.59-65, 2004 (Released:2004-11-17)
参考文献数
7

再突入カプセルは,機体表面に装着可能なアブレータ,繊維質断熱材などから成る熱防御システムを持たなければならない.大気圧下における大きな有効熱伝導率は,幾つかの熱防御システム開発に用いられた.これは,繊維質断熱材を厚く,重く設計する手法である.本研究において,保護熱板(GHP)法のような定常法で測定された有効熱伝導率は再突入環境におけるアルミナ・シリカ繊維質断熱材の温度予測に適用可能であることが判った.さらに,本研究は粘性流領域(105 Pa)とクヌーセン流領域(100 Pa)双方における繊維質断熱材の有効熱伝導挙動も明らかにした.これらの結果は繊維質断熱材の有効熱伝導率予測手法が妥当であること,また薄い断熱材が設計可能であることを示した.
著者
大垣 正信 小杉 健一 奥山 圭一 中村 達三郎
出版者
日本熱物性学会
雑誌
熱物性 (ISSN:0913946X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.86-91, 1991-04-20 (Released:2010-03-16)
参考文献数
3

宇宙往還機では空力的問題や構造的問題に加え、 熱的問題も大きな課題である。 ここでは、 宇宙往還機の開発時に想定される種々の熱的問題について述べている。