- 著者
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谷口 無我
村松 容一
千葉 仁
大場 武
奥村 文章
山室 真澄
- 出版者
- 一般社団法人日本地球化学会
- 雑誌
- 日本地球化学会年会要旨集 2013年度日本地球化学会第60回年会講演要旨集
- 巻号頁・発行日
- pp.69, 2013 (Released:2013-08-31)
甲府盆地北東部の花崗岩体周辺では、近年、深部掘削による温泉開発が盛んに行われてきた。温泉の新規掘削や既存源泉の保護には、温泉水の起源や泉質形成機構を解明することが不可欠である。本研究では、当該地域に分布する非火山性温泉水を採取し分析するとともに、水-鉱物相互作用の化学平衡論による検証を実施し、温泉水の起源と泉質形成機構を考察した。温泉水のδD, δ18O値の特徴はいずれの温泉水も天水が起源であること示唆した。温泉水の泉質は、花崗岩地域では曹長石の風化に起因したNa-HCO3型であり、火山岩類の分布地域では曹長石の風化のほかに硬石膏の溶解、およびモンモリロナイトによるイオン交換作用が寄与し、Na-HCO3型、Na-SO4型、Na-HCO3・SO4・Cl型、Ca-SO4型と多様な泉質を示すと考えられた。