著者
安井 重哉 木村 健一
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.101, 2014 (Released:2014-07-04)

2016 年3 月,北海道北斗市にある渡島大野駅に接続する形 で北海道新幹線の新ターミナル駅である新函館駅(仮称)の開 業が予定されている.2012 年11 月,これを契機に全国に知名度をアピールすべく,ご当地キャラクターの活用を企図した北斗市より,公立はこだて未来大学(以下,本学)へ,キャラク ターデザインの依頼について打診があった.本学は,情報デザインコースの機能を活用した地域社会への貢献,およびその地 域貢献のプロセスを通じた学内の人材育成という観点から,この依頼を受諾し,2013 年4 月から約1年を費やしてご当地キャ ラクターのデザインに取り組んできた.本稿は,この取り組みを,デザイン活動を通した社会貢献における大学と地域社会の共創モデルとして総括することを目的としている.
著者
伊藤 汰地 安井 重哉
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第65回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.8-9, 2018 (Released:2018-06-21)

本研究では、ボタン押下時に指先で知覚する触覚要素の感性評価を行なった成果を述べる。押下は様々な触感で構成されていると考えられる。その押下を構成する要素の中から「押下力」「ストローク」「面積」「温度」の4つの要素とそこからユーザが抱く印象の関係を感性評価にて調べた。まずはじめに4つの触覚的要素を提示するための実験装置の制作を行った。実験装置は、”触覚的要素の定量的変更”、”重りによる釣り合い状態の生成”、”押下面を垂直に保ったままの押下操作”といった点から、ロバーバル機構を取り入れた装置を制作した。次に、実験にて被験者に質問する感性評価用語を選定した。選定では、「操作の出力結果」「操作の対象」「押し心地」に関連があり、その形容詞との関係が見つかることで、押しボタンの設計指標とできるような形容詞対を10個選定した。制作した実験装置を用いて、SD法に基づく感性評価を30名の被験者に対して行った。得られた結果を因子分析したところ触覚的要素ごとに印象に偏りが見られた。これらの結果を元にスイッチへの応用などが考えられた。
著者
岡本 誠 安井 重哉 東出 元輝
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.138, 2015 (Released:2015-06-11)

事拾図は、デザインプロセスの中で出来事を生け捕りにする手法です。 これは、出来事の全体を観察し、洞察し、表現し、ステイクホルダーの間で内容を共有することができます。この手法を実験的授業の中で実施し評価をしました。当事者やステイクホルダーは容易に内容を理解することができ、また新しいアイデアソースを共有することができます。
著者
加藤 頌健 安井 重哉
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.64, 2017

本研究では、出力される実行結果を立体化させた立体造形を用いることで、立体造形を見る際の視覚情報と立体造形を触る際の触覚情報を利用しユーザがインタフェースを操作する際に行う結果の予測と実際の結果が一致するインタフェースを制作する。また、その効果を検証することを目的とする。そのようなインタフェースを制作することで、より操作性の良いインタフェース創出の足場となるのではないかと考える。本研究では、音のクロスフェード切り替えを対象とした。インタフェースを提案するにあたり、アイデアを広げるために、アクリル板や発泡スチロールやインダストリアルクレイなどの素材を用いながら、様々なインタフェースの形状を考案し、制作を進めた。形状の考案と評価を繰り返し行うことで、ユーザに適切に情報を与えるようなインタフェースを制作し、評価を行った。効果を検証した結果、出力される実行結果を立体化させたインタフェースは視覚的、触覚的な観点で有用性があることが分かった。
著者
安井 重哉
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.16, 2013 (Released:2013-06-20)

本研究は,デッサンを通じて得られる「学び」についての研究であり、身体知や暗黙知など、デッサンの様々な効果を解明し、デザインのような創造的活動におけるデッサンの学びの意義を明確化することにつなげることを目的としている.そのために、本稿では,筆者自身を当事者としたデッサン実験を行ない,その実験データに基づきプロトコル分析を行ない、デッサンにおける外化を伴った思考プロセスを、フローチャートのような一般的な記述手法によってモデル化し,そこに考察を加えることによって,デッサンに潜む「学び」を明らかにすることを試みた.