著者
宮川 勲 若林 佳織 荒川 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.87, no.5, pp.1120-1132, 2004-05-01
被引用文献数
14

本論文では,魚眼カメラが取得した画像系列から平面運動と3次元形状を同時に復元するための因子分解法を提案する.ただし,光軸を平面に垂直とした魚眼カメラが平面運動することを前提としている.本手法は,この平面運動で画像系列を獲得する魚眼投影モデルに基づいている.実験では,撮影ロボットを使って取得した室内画像に本手法を適用し,平面運動と3次元形状を同時に,かつ,高精度に復元する手法として有効であることを示す.更に,形状復元の精度評価から,形状復元の精度は仰角に依存することを確認し,本手法の適用範囲を明らかにする.
著者
新井 啓之 宮川 勲 小池 秀樹 長谷山 美紀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.26, pp.33-36, 2008-06-23
被引用文献数
1

デジタルサイネージの広告効果測定への適用を想定した,混雑時にも適用可能でかつ簡易な初期設定で利用可能な映像からの人数推定方法を提案する.本手法では,各画素が実空間の人物表面上でどのくらいの面積を占めるかを考慮することにより,画素から人数への変換係数を定義する.そして入力画像において検出された前景画素に沿ってこの変換係数を積算することにより推定人数を得る.局所的な処理結果の単純な積算として人数を推定できるため,混雑時においても安定な処理が可能となる.また処理に必要な幾何パラメータは,人の平均身長など先験的知識から決定されるものとカメラ校正により取得できるもののみであり,カメラ校正を行っておけばカメラ毎の細かなチューニングは不要となる.実画像を用いた実験により本手法の妥当性を確認した.