著者
橋田 浩一 長尾 確 宮田 高志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 人工知能研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.95, no.23, pp.133-140, 1995-03-06

コミュニケーションにおいては、メッセージの送り手も受け手も、送り手の意図した意味内容を受け手が正しく理解することを望むから、コミュニケーションは必然的に協調的な作業となる。本稿では、利己的に効用最大化を図る行為者がメッセージとその内容との間の最適な対応関係の共有を行ない、コミュニケーションの頑健性を高める様子をゲーム理論的に解析する。2個の行為者の間での1個のメッセージの送受信は、一般に、n人非協力ゲームとして定式化でき、そのゲームにおけるNash均衡解のうち両方の行為者の何らかの共同効用の期待値を最大にするものが最適な対応関係を与える。自然言語における照応現象の一部はこの理論によって一般的に説明できる。

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著者
田中 久美子 宮田 高志
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.184-188, 1995-03-15

第15回計算言語国際会議(International Conference on Computational Linguistics,略称COLING)が,8月5日から9日にかけて5日間,京都で開催された.プログラム委員長にSheffield大学のYorick Wilks,会議委員長に京都大学の長尾真という顔ぶれで,参加者は約600人,採択論文は197件であった.また一般発表の他に招待講演が4件,招待パネルが2件,チュートリアルが6件,日本企業のデモンストレーションが7件,行なわれた.さらに本会議の前後に2つの併設ワークショップ(Second Annual Workshop on Very Large Corpora (8月4日)およびInternational Workshop on Sharable Natural Language Resources (8月10日,11日))が開かれた.