著者
田辺 誠 小宮 聖司
出版者
神奈川工科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

地震時に鉄道車両が軌道構造上を高速走行すると、車両と軌道構造間で激しい連成振動・衝撃現象が生じる。本研究では、地震時の高速走行車両と軌道構造間の連成振動・衝撃現象を、有限要素法とMultibody Dynamicsを用いて数値的に解くためのシンプルで効果的な力学モデルと数値計算法が提案される。具体的には、地震時の車体、台車、輪軸間の衝撃現象を考慮した車両の運動方程式、地震時の繰り返し荷重によってひずみ-応力関係が履歴依存となる軌道構造の力学モデル、および高速走行車輪のレール上での飛び上がり、接触衝撃や脱輪の現象を表現する車輪とレール間の接触衝撃の力学モデル等が明らかにされ、地震時での軌道上の高速走行解析で必要となる,大規模な車両と軌道構造の非線形運動方程式を効果的に解くための数値計算法が開発された。また本研究で得られた力学モデルと、連結車両と軌道構造の非線形運動方程式を効果的に解くための数値計算法にもとづき、地震時の高速走行連結車両と軌道構造間の連成振動・衝撃解析のシミュレーションプログラムが開発され、実際の地震波を入力して、高速走行連結車両と軌道構造間の連成振動・衝撃解析を行い、与える地震波や走行速度によって生じる、車輪のレール上の飛び上がり、接触衝撃、脱輪や、軌道構造損傷の発生・発展のメカニズムが数値的に解明された。
著者
平山 弘 小宮 聖司 佐藤 創太郎
出版者
一般社団法人日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:09172246)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-8, 2002-03-15
被引用文献数
11

The arithmetic operations and functions of Taylor series can be defined by C++ language. The functions which consist of arithmetic operations, pre-defined functions and conditional statements can be expanded in Taylor series. Using this, the solution of an ordinary differential equation can be expanded in Taylor series. The solution can be expanded up to arbitrary order, so the calculation formula of arbitrary order can be used instead of Runge-Kutta formula. Taylor series can be used for the evaluations of the errors and the optimal step size within given error allowance easily. In addition, we can transform Taylor series into Pade series, which give arbitrary order, high precision and A-stable formula for solving ordinary differential equation numerically.