著者
小峰 太
出版者
一般社団法人 日本歯科理工学会
雑誌
日本歯科理工学会誌 (ISSN:18844421)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.58-62, 2022-01-25 (Released:2022-03-17)
参考文献数
11

歯冠補綴治療において,歯冠補綴装置は装着材料を用いて支台歯に装着され,長期間にわたり口腔内で機能することが重要である.現在,セラミック修復において,高い機械的強度,優れた生体親和性を持つジルコニアが,クラウン・ブリッジ,インプラントアバットメントおよび上部構造など幅広く臨床応用されている.歯の保存の観点から,歯質削除量の少ないジルコニア接着ブリッジが紹介されているが,その際には支台歯と強固で安定したレジン接着が必須となる.ジルコニア接着ブリッジの成功には,安定した接着のみならず,適切な臨床的なプロトコルが必要であると報告されている.そこで,臨床におけるジルコニア接着ブリッジの長期安定性を獲得するための要件などについて紹介し,今後のジルコニア接着ブリッジの可能性について提示する.
著者
小峰 太 松村 英雄
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.343-352, 2012-10-10 (Released:2012-11-14)
参考文献数
65
被引用文献数
2

ここ10年ほどの間にレジン系装着材料で修復物,固定性補綴装置を接着する症例が増加している.この傾向は,ジルコニアセラミック修復システムの導入と,歯質,セラミックス,合金の接着に有効な種々の機能性モノマー,重合開始剤の開発によるところが大きい.本稿では,最近普及しつつあるセラミックスおよび金属製修復物と補綴装置の接着システムについて概観し,合着と接着の使い分けについても解説する.