著者
小川仁士 宇野健 佐々木宣介
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.369-371, 2014-03-11

大学の情報基礎教育においては,単にコンピュータなど既存の情報通信機器の使い方を教えるのみでなく,そこに使われている情報技術の要点をも教える必要がある。しかしながら,従来の座学に頼った授業形態では,学生の学習意欲を高めない限り十分な教育効果を期待することはできない。本研究では,情報技術の教育効果の向上を目指し,学生が自ら体験し考察することのできるアクティビティ中心の授業を行うことを前提に,実際の授業の中で利用可能な教材の開発を行った。具体的には,コンピュータのオペレーティングシステムのメモリ管理機能について対戦型のゲーム形式で体験学習できる教材を開発し,実験授業を通して有効性を検証した。
著者
福岡 久雄 渡部 徹 廣瀬 誠 小川 仁士
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.6, pp.1-7, 2014-11-29

一般に,CS(Computer Science)アンプラグドにおける Activity の実践は,実践者の近隣の子供たちを対象に行われることが多い.ある地域の素材を生かした Activity は,その近隣の子供たちにとって親しみやすく,かつ興味を持って取り組むことができ,教育効果を高めることができると考える.本研究では,地域として島根県を想定し,その地域素材として出雲神話に登場するヤマタノオロチに着目する.学習する技術課題は各種スケジューリング技法である.具体的には,オロチが各種スケジューリングに従って食事をするというシナリオに沿った Actvity を提案する.本 Activity を高等専門学校の低学年生に対して実践した結果についても報告する.CS Unplugged is a method of teaching computer related technology to children, who are in general lacking in mathematical or some other scientific background. The feature of CS Unplugged is that it does not use actual computers in its teaching process. Instead of using computers, it teaches computer related technology through some desktop play activities. When we practice CS Unplugged activities in elementary or junior high schools, the target pupils are local children in general. Using regional materials in the activities can make them more friendly to the children. In this paper we propose a new CS Unplugged activity for learning various scheduling methods. The activity utilizes Yamata-no-Orochi(Eight-headed dragon) that appears in Izumo Myths, as the regional material of Shimane Prefecture.
著者
藤田 幸史 太田 光雄 小川 仁士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.223, pp.33-38, 2004-07-19
被引用文献数
9

我々人間は、宇宙誕生に物質的自然の中から生まれ、無機物から有機物へ、物質から生命へ、その生命の創造的的尖端として意識・精神へと変化・進化をしてきたとすれば、この見地からは物質のない処に我々の意識・精神はもともと存在しないともいえる。そして、あらゆる存在は特定された具体的な質的規定性の底に必ず量的規定性・もののロゴスがあり、その互いの媒介関係は本質的ですらあろう。本報告では、前報告(I)同様、異種分野・異種要因間の相互媒介性、特にその定量化に着目し、あくまで一試みに過ぎぬが、自然科学を範例とした社会学の始祖コントや社会物理学のケトレが示唆した路線を受け入れて、規範的or形式倫理学よりも実質orメタ倫理学の理念に少しでも寄り沿うべく、本来的に潜在するであろう低次相関から高次相関への相互媒介性を階層的に定量把握してゆく一方法論的試みを提案してみる。最後に、その方法論の実証的確認として、勿論ひとつの原理的確認に過ぎぬが、VDT周囲環境内、この続報(II)では、離散レベル表現での各指標を変数に選び、照度とEM間の相互媒介性を実験対象にした前報告(I)と異なり、特に連続レベル表現で異種要因の各指標に着目し、物理的側面ででも異種現象である音とEM間の揺らぎの相互媒介性を具体的対象に選び、互いの相関・累積評価法を逐次量的に反映させ得る一例として、その初期的一試みを示す。