著者
小松崎 民樹 藤田 克昌 Li Chun Biu Taylor James Nicholas 寺本 央
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

有限の計測点数による数揺らぎを含めた誤差を考慮に入れたファジークラスタリングと機械学習手法に基づいて、1細胞ラマン分光イメージングデータによる高次元特徴量空間から細胞状態を識別する情報解析手法を開発した。通常の病理組織学では困難とされている甲状腺濾胞癌の識別、ラット肝モデルの非アルコール性脂肪肝疾患の線維症予測に応用し、その有用性を示すことに成功した。また、リーダー・フォロアー細胞仮説を模倣する数理モデリングを行い、情報理論における因果推論によるリーダー分類の可能性を示した。この他、植物器官の構造均一性と細胞単位のランダム性の補償現象に関する研究等を実施した。
著者
松永 康佑 小松崎 民樹
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.58-61, 2008-02-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
17

複数の階層的時間スケールにまたがるタンパク質の“複雑”なダイナミックスを特徴づけるために,従来のリヤプノフ指数を有限サイズ領域に拡張した有限サイズリヤプノフ指数という解析手法を導入する。粗視化タンパク質モデルの折れたたみダイナミックスに対して,この手法を応用するとともに,観測された異常拡散現象について議論する。