著者
樗木 晶子 長弘 千恵 金 明煥 小林 大佑 小車 莉絵子 福田 直行 中田 亜希子 香川 智啓 長家 智子
出版者
社団法人 日本循環器管理研究協議会
雑誌
日本循環器病予防学会誌 (ISSN:13466267)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.28-33, 2005-01-31 (Released:2009-10-16)
参考文献数
12
被引用文献数
1

38℃と41℃という湯温の違いが入浴時の高齢者の呼吸・循環動態へ及ぼす影響を以前報告した。この変化が高齢者に特有なものか否かを検討するため今回は12人の健常高齢者 (男性5人、女性7人、平均年齢 : 70±5歳) と12人の健常若年者 (男性6人、女性6人、平均年齢 : 23±3歳) を対象に、湯温41℃の入浴で、血圧、脈拍、pressure-rate product (収縮期血圧と心拍数の積、PRP) 、酸素飽和度、鼓膜温の変化を計測した。高齢者では収縮期血圧は入浴中有意な変化はなかったが、出浴後は若年者に比べ低下傾向が強かった。拡張期血圧は両群とも入浴中から低下し出浴後もそれが続いた。脈拍は両群とも入浴中上昇し、出浴後は入浴前より低下し、両群間に変動の差はなかった。PRPは高齢者は入浴直後に上昇したが、若年者は出浴直後に上昇し出浴後安静1時間の問に入浴前より低下した。酸素飽和度は高齢者のほうが出浴後長時間経過したときの低下がみられた。鼓膜温は若年者より高齢者の方が上昇傾向を示したが有意差は得られなかった。高齢者と若年者では入浴時の呼吸・循環動態の変化が異なることが明らかとなった。
著者
武田 庄平 榎本 はるか 小林 大佑 福田 早紀子 荒川 直輝 安東 幸志朗 原 祐菜 藤坂 航大 盧 曦子
出版者
東京農工大学農学部附属FSセンター
巻号頁・発行日
pp.15-27, 2017 (Released:2020-02-03)

日本動物園水族館協会に加盟している東京都,神奈川県,埼玉県にある園館のうち,日本の動物園・水族館で見かけることの多いシマウマ,ゾウ,インコ,ペンギン,ペリカン,アザラシ・アシカ,イルカなどの同じ種類の生き物が飼育されている異なる園館を選定し,実地踏査し,動物の展示や施設の工夫を,来園者の立場で評価し,各園館の展示の工夫を比較評価検討した。その結果,観覧者は生き物が至近距離で観られて当然であると考えており,そうでない場合は評価が低い,また施設のきれいさを求める傾向も高く,個体数の少ない展示に対しては低い評価を下しがちである傾向が示された。これらの観覧者の態度に対してうまく対応することで,エデュテインメント施設としての動物園・水族館は,エコツーリズム的ないし環境教育的に効果的な展示を行うことが可能となり,またそのことを通じて動物園・水族館の存在意義を明示することにつながると言える。