著者
唐沢 重考 岩崎 朝生 中島 淳
出版者
東京農工大学農学部附属FSセンター
巻号頁・発行日
no.15, pp.29-34, 2017 (Released:2020-02-03)

九州本土において初めてワラジムシPorcellio scaberを確認した。本研究で採集した標本は,1)第1胸節背板の後縁中央部がほぼ直線であること,2)第1-4胸節背板の側部後縁がS字になること,3)第1,2腹肢外肢が1個の呼吸穴を持つこと,4)腹尾節の先端が尖ること,5)第2触角の鞭部が2節で構成されること,および,DNAバーコードによる類似度検索によりP. scaberであると判断した。また,福岡市内で採集された標本には体色に変異が認められた。
著者
武田 庄平 榎本 はるか 小林 大佑 福田 早紀子 荒川 直輝 安東 幸志朗 原 祐菜 藤坂 航大 盧 曦子
出版者
東京農工大学農学部附属FSセンター
巻号頁・発行日
pp.15-27, 2017 (Released:2020-02-03)

日本動物園水族館協会に加盟している東京都,神奈川県,埼玉県にある園館のうち,日本の動物園・水族館で見かけることの多いシマウマ,ゾウ,インコ,ペンギン,ペリカン,アザラシ・アシカ,イルカなどの同じ種類の生き物が飼育されている異なる園館を選定し,実地踏査し,動物の展示や施設の工夫を,来園者の立場で評価し,各園館の展示の工夫を比較評価検討した。その結果,観覧者は生き物が至近距離で観られて当然であると考えており,そうでない場合は評価が低い,また施設のきれいさを求める傾向も高く,個体数の少ない展示に対しては低い評価を下しがちである傾向が示された。これらの観覧者の態度に対してうまく対応することで,エデュテインメント施設としての動物園・水族館は,エコツーリズム的ないし環境教育的に効果的な展示を行うことが可能となり,またそのことを通じて動物園・水族館の存在意義を明示することにつながると言える。