著者
小浜 駿
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.339-347, 2010

This study investigated change of cognitions and feelings before, during, and after the process of procrastination. A questionnaire was administered to 358 undergraduate students asking them to recall and rate their experience of procrastinating. The results revealed that negative feelings which take place during procrastination interfere with task performance. Planning before procrastination is associated with positive feelings after procrastination, and these positive feelings assist task performance. Optimistic thinking is positively related to both positive and negative feelings; the former take place during procrastination, and the latter take place after procrastination.
著者
小浜 駿
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.325-337, 2010 (Released:2012-03-07)
参考文献数
35
被引用文献数
5

本研究の目的は, 大学生が学業課題を先延ばししたときに, その前・中・後の3時点で生じる意識の感じやすさを測定する先延ばし意識特性尺度を作成し, その信頼性および妥当性を検討することであった。研究1では, 先延ばし意識特性尺度の作成と尺度の内的整合性および構成概念妥当性の検討を行った。研究2では, 尺度の再検査信頼性の検討を行った。探索的因子分析によって先延ばし意識特性尺度の7因子構造が採択され, 確認的因子分析でその構造の妥当性が確認された。同尺度とこれまでに作成された先延ばし特性尺度との関連から弁別的証拠が, 同尺度と認知特性, 感情特性との関連から収束的証拠が得られ, 構成概念妥当性が確認された。先延ばし意識特性尺度と他の尺度との関連から, 否定的感情が一貫して生起する決断遅延, 状況の楽観視を伴う習慣的な行動遅延, 気分の切り替えを目的とした計画的な先延ばし, の3種類の先延ばし傾向の存在が示唆された。考察では3種類の先延ばし傾向と先行研究との理論的対応について議論され, 学業場面の先延ばしへの介入に関する提言が行われた。
著者
小浜 駿
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.392-401, 2012 (Released:2013-06-04)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本研究の目的は, 第1に先延ばし意識特性尺度を用いて3パターンの先延ばしを行いやすい者を特定することであり, 第2に3パターンの先延ばしを行いやすい者の適応性について検討を行うことであった。大学生235名を分析対象とした。主成分分析の個人得点を用いて調査対象者を群分けし, 精神的健康および気晴らし尺度の平均差の検討を行った。分散分析の結果, 以下の3点が明らかになった。第1に, 否定的感情が一貫して生じるパターンの先延ばしは, ストレスコーピングとして機能しない非機能的な気晴らしを繰り返し行い, 日々の精神的適応を悪化させる不適応的な先延ばしであることが明らかになった。第2に, 状況の楽観視を伴うパターンの先延ばしは, 気分緩和を意図して先延ばしを行い, 先延ばし中には課題を忘れて気晴らしを楽しむことができるパターンであるが, 気晴らしへの依存を起こしやすいことが明らかになった。第3に, 計画性と気分の切り替えが生じやすいパターンの先延ばしは, 課題のために考えをまとめようと意図して一時的に先延ばしをした結果, 目標明確化が進み, 気分悪化が生じない適応的な先延ばしであることが明らかになった。
著者
小浜 駿
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.325-337, 2010-09-30
被引用文献数
1

本研究の目的は,大学生が学業課題を先延ばししたときに,その前・中・後の3時点で生じる意識の感じやすさを測定する先延ばし意識特性尺度を作成し,その信頼性および妥当性を検討することであった。研究1では,先延ばし意識特性尺度の作成と尺度の内的整合性および構成概念妥当性の検討を行った。研究2では,尺度の再検査信頼性の検討を行った。探索的因子分析によって先延ばし意識特性尺度の7因子構造が採択され,確認的因子分析でその構造の妥当性が確認された。同尺度とこれまでに作成された先延ばし特性尺度との関連から弁別的証拠が,同尺度と認知特性,感情特性との関連から収束的証拠が得られ,構成概念妥当性が確認された。先延ばし意識特性尺度と他の尺度との関連から,否定的感情が一貫して生起する決断遅延,状況の楽観視を伴う習慣的な行動遅延,気分の切り替えを目的とした計画的な先延ばし,の3種類の先延ばし傾向の存在が示唆された。考察では3種類の先延ばし傾向と先行研究との理論的対応について議論され,学業場面の先延ばしへの介入に関する提言が行われた。
著者
小浜 駿
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.283-293, 2014 (Released:2015-03-30)
参考文献数
26
被引用文献数
3

本研究では, 先延ばしの際に生じやすい意識から先延ばしを3パターンに分け, 3パターンそれぞれの先延ばしを行いやすい者の学業遂行について検討することを目的とした。学業遂行に影響を与えると考えられる変数として, 3パターンの先延ばしを行いやすい者の仮想的有能感および達成目標についても検討が行われた。292名の4年制大学生を対象とした質問紙調査の結果, 以下の3点が明らかとなった。第1に, 否定的感情が一貫して生じる先延ばしは, 学業遂行に悪影響を与えないことが明らかとなった。ただし, 失敗を回避しようとする状況では学業遂行に悪影響が生じる可能性が示唆された。第2に, 状況の楽観視から生じる先延ばしは, 学業遂行に悪影響を与えることが明らかとなった。また, 低い学業遂行の帰結として生じる自己評価の低さを, 他者軽視に基づく仮想的有能感によって補償していることが推察された。第3に, 計画性をもって行われる先延ばしは, 学業成績に好影響を与えることが明らかとなった。計画性をもって行われる先延ばしは, 気晴らしの機能をもつ先延ばしによって課題遂行のための目標が明確化するために学業遂行に好影響を与えると推察された。
著者
小浜 駿
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.283-293, 2014

本研究では, 先延ばしの際に生じやすい意識から先延ばしを3パターンに分け, 3パターンそれぞれの先延ばしを行いやすい者の学業遂行について検討することを目的とした。学業遂行に影響を与えると考えられる変数として, 3パターンの先延ばしを行いやすい者の仮想的有能感および達成目標についても検討が行われた。292名の4年制大学生を対象とした質問紙調査の結果, 以下の3点が明らかとなった。第1に, 否定的感情が一貫して生じる先延ばしは, 学業遂行に悪影響を与えないことが明らかとなった。ただし, 失敗を回避しようとする状況では学業遂行に悪影響が生じる可能性が示唆された。第2に, 状況の楽観視から生じる先延ばしは, 学業遂行に悪影響を与えることが明らかとなった。また, 低い学業遂行の帰結として生じる自己評価の低さを, 他者軽視に基づく仮想的有能感によって補償していることが推察された。第3に, 計画性をもって行われる先延ばしは, 学業成績に好影響を与えることが明らかとなった。計画性をもって行われる先延ばしは, 気晴らしの機能をもつ先延ばしによって課題遂行のための目標が明確化するために学業遂行に好影響を与えると推察された。