著者
八重樫 由美 坂田 清美 小野田 敏行
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

肥満割合の高い県北地域と全国平均に近い地域の小学4年生の児童・保護者にアンケート調査を実施した。児童のアンケート結果から、県北地域の児童は肥満の少ない地域と比して、バス・車での通学が多い、勉強時間が短い、相談相手がいない、給食の残食が多い、おやつをあまり摂取しない、野菜摂取量が少ないことが分かった。保護者のアンケート結果から、県北地域で栄養を考えた献立にしていない、自身の健康感があまりよくない傾向がみられた。
著者
岡山 明 小野田 敏行 板井 一好 西 信雄 小栗 重統
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

安静時代謝の住民での基本的な分布を明らかにするとともに循環器疾患危険因子との関連を検討するため、平成14年度に200名、平成15年度に200名について無作為抽出による住民対象の調査を実施した。調査は胆沢町、矢巾町の協力を得て保健センターで実施した。調査は週末を含む週4日間で午前中に実施し、対象者には空腹での来所を依頼した。安静時代謝量を測定する持続式呼気ガス分析装置は新たに購入し使用に供した。午前中は調査実施に用い午後はデータ整理及び参加者への結果報告準備に用いた。1.調査項目問診:飲酒喫煙、運動習慣、生活意識、生活満足度,栄養調査:フードモデルを用いた量頻度法による栄養調査,安静時代謝量:持続式呼気ガス分析装置を用いた代謝量測定,循環器疾患危険因子:血圧:自動血圧計による2回測定,血液化学検査:,安静時心電図,血管脈派速度,身体計測・運動能力:身長、体重、ウエスト・ヒップ比、握力,上腕周囲(脱力時、収縮時),生活体力(明治生命体力医学研究所版),歩行速度(30m)2.対象:40代、50代、60代、70代の男女各100名計400名。岩手県下胆沢町・矢巾町の協力を得て1町村当たり200名を住民基本台帳から作成した無作為抽出400名の名簿に基づき順次募集した。最終調査対象者は、385名であった。3.解析結果すべての検査項目について基本集計を完了し、データ解析を行う体制が構築できた。安静時代謝量は年齢が高くなるほど低く、肥満度が高くなるにつれて低くなる傾向が観察された。同時に測定した生活関連体力の測定結果からは、年齢とともに生活体力が低下する傾向が明らかとなり、生活体力が高齢者のみにとどまらず中高年者の体力の指標として有効であることを明らかにした。また血清フッ素は女性では50歳代で、男性では60歳代でたかまり、骨塩量の経年変化の男女差を説明できる可能性があると考えられた。
著者
坂田 清美 小野田 敏行 大澤 正樹 丹野 高三
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

先ず、BMIを基本とした小児期の新しい肥満指標を開発し、使用マニュアルを作成した。次に、新しい肥満度評価指標(以下標準BMI法とする)を用いて、岩手県において、児童・生徒の肥満度調査を実施した。その結果岩手県では、全国同様小中高と学年が進むにつれて肥満者の割合が高くなる傾向が認められたと同時に、統計学的には有意ではなかったが市街地よりも山間部、沿岸部において肥満者の割合が高い傾向が認められた。使用の感想たついてまとめると、学年に関係なく利用できること、評価が安定していること、大人と連続して利用可能なことがメリットとして挙げられた。デメリットとしては、慣れていないこと、文部科学省のお墨付きがないことによる不安、パソコンが必要なこと等が挙げられた。また、文部科学省の指標では、学年が一つ上がることにより、身長、体重が変化していないにもかかわらず肥満度が突然上下してしまうことが上げられる。この点については、標準BMI法による方法では、安定して評価するころが可能である。和歌山地区における標準BMI法の活用状況調査結果では、和歌山市の小中養護学校の3分の2の学校において使用しており、使用校の8割ではとても使いやすいと答えている。使っている理由としては、パソコンに入力するたけなので簡単だから、使い方が簡単だから、時間がかからないからが上位を占めた。使っていない理由として多かったのは別の方法を利用しているからで、4分の1を占めた。別の方法としては、ローレル指、日比式、保健室用ソフトなどを使用していた。